大河ドラマ
シナリオ・センター代表の小林です。年の初めというと新井一のことを思い出します。
新井は、戸籍上1月1日生まれ。本当は12月9日生まれですが、昔は新年に近いと元旦生まれで届ける人が多かったとか。のんびりした時代だったんですね。
元旦生まれのせいか(ニセだけど(笑))、お正月が大好きで3日の夜になると、「三が日が終わってしまう・・・」と悲しそうに毎年言っていました。
その後、楽しみにしているのが、11日の鏡開きのお汁粉、小正月(1/15)の小豆粥、あんこ好きの新井のもっとも美味しい月、日々が1月だったかと思います。
5日日曜日、出身ライター森下佳子さん脚本の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」が始まりました。
テンポよく面白く、主人公・蔦重の子供時代から始まらなかったのも、気持ちの切り替えをしないでスーッとそのままいけてとてもいいのではと私は思いました。
大河ドラマはどうしても歴史とちょっと違うとクレームをつけられることも多いですが、あくまでドラマ。時代考証は大事ですが、ドラマはその時代に生きた人間を歴史の隙間から見て描いてナンボではないでしょうか。本当かどうかなんて会ったことないし、その時代を経験したことがないのでわからないしねぇ~。
歴代の大河ドラマトップ5というのがSNSにでていて、「龍馬伝」(2010)、ジェームス三木さんの「独眼竜正宗」(1987)、「篤姫」(2008)、「太平記」(1991)、山本むつみさんの「八重の桜」(2013)が選ばれていました。
視聴者の方によって好き嫌いもあり選択も違ってくるかと思いますが、やはり人間が描かれているしっかりとしたシナリオが選ばれていると思いました。
脚本家が、歴史の中で腕を振るえるのは、どれだけ歴史の真実の隙間をうまく使えるかではないかと。
それこそが作者の切り口ですから。
日曜の夜が楽しみです。長丁場がんばってくださいね、森下さん!
オーパス6
長丁場と言えば、NHKの朝ドラマもそうですね。朝ドラ「エール」「舞いあがれ!」など共同脚本を、映画「天間荘の三姉妹」などを手掛けている出身ライター嶋田うれ葉さんが、漫画原作を描かれました。
グランドジャンプ(集英社)特別読み切り「オーパス6」
小学校受験を描いた漫画です。
嶋田さんご自身もお子様の受験を経験されていらっしゃるので、親としての色々な想いを描けたのではないかと思います。
子どもの、特に小学校の受験というのは、親がしっかりついてやらないと成功しないそうです。
私は、親が頑張らないといけない話を聴いただけで即効パスですが・・・。(笑)
「オーパス6」は、父親が三流大学を出て転職を繰り返しただけに、子どもにはと考えて超一流の塾入れる。塾「OPUS6」の皆野真理愛は・・・。
親への宿題とかダイエットか、親に科すことも厳しく、「子どもは親の創る作品です。親が進化を止めれば子供も止まりますよ」と。耳に痛い言葉です。
なるほど、なのでオーパスというタイトルなのですね。
紙にずーっと穴を開け続けて、勉強をする気のない亮君、彼の心をサンキャッチャーで表すなど、さすが映像を描く嶋田さんらしい表現に心がつかまれました。
この作品は、読みきりですが、シリーズ化になると思います。だって、皆野真理愛のキャラクター、めちゃくちゃ魅力的ですから。
漫画原作は、3月にアドバンス講座として4回にわたって仲村講師がお教えします。
映像表現とほとんど見せ方の変わらない漫画原作は、シナリオを学ばれている方向きです。
漫画家さんも受講される方が多く、物語づくりはもちろんですが、構成、キャラクターの創り方をきちんと学ばれると漫画原作デビューも夢ではありません。