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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

創作の要

シナリオ作家養成講座開講オリエンテーション

開講

シナリオ・センター代表の小林です。今日は153期シナリオ作家養成講座の開講です。
天気でよかった。きれいな冬空の下での開講の方が、気分はアゲアゲになります。
講座初日は、毎回シナリオ・センターの講座での学び方のお話しをさせていただきます。
私は、話すときの原稿を用意したことがありません。
もちろん、お伝えしなければならないことを忘れないように(年々歳々ボケてきていますし・・・)抑えるべきところのメモはしていますが。
なので、その時の出だしだとかで話の運びは大きく変わります。内容は同じですが昼と夜とでは全然違ったりします。
だからと言って、お話ししたいこと、シナリオ・センターのポリシーや私の想いが変わるわけではないのでご安心ください。(笑)
シナリオ・センターは、シナリオの技術を徹底して教えるところです。
創作は、何を描くか×どう描くかです。
シナリオ・センターの使命は、どう描くか=技術を徹底してお教えすることで作者の何を描くか、伝えたいもの、描きたい想いを明確に表現できるようにすることです。
人の日常って、案外意識せずに過ごしていることが多いものです。例えば、通勤などはルーティンですから、駅への道も駅の改札もホームも気にせず、決まったところを歩いたりしますよね。
描くということは、無意識ではなく、意識を持つこと。
創作は意識を持つことなのだと思います。
今まで気にかけなかったものが気になったら、ちょっと意識が高まった、作家としての力が強まったということだと思います。

昨今、無意識な垂れ流しのような行動をする人の多いことに恐ろしさを感じています。
人間は想像力を持っていなければいけない、自分の行動や言動に責任を持つには、相手に対する想像力が必要だと思います。
創設者の新井一が創った「日本中の人にシナリオを描いてもらいたい」という理念は、この想像力を持ってもらいたいということに他なりません。
想像力は、他人を想う心です。

 

はて?

それにしても、日本はいったいどういう国なのでしょう。
国連の女性差別撤廃委員会が勧告した「男系男子に皇位継承を限定している皇室典範の改正」に対して、「皇位につく資格は基本的人権に含まれておらず、女子に対する差別には該当しない」「皇位継承のあり方は国家の基本に関わる事項であり、女性差別撤廃委員会が皇室典範を取り上げるのは適当ではない」と一蹴しました。
天皇陛下って人権ないの?という疑問もありますが、そこはさておき、この日本の男社会はどうにも腹立つばかりです。
その上、外務省は、新型コロナウイルス対策で一時停止していた男女共同参画などの日本の取り組みを視察する委員会の訪日プログラムの再開も見送るのだそうです。
日本のジェンダーギャップ指数は、146ヶ国中118位です。後ろから数えて28番目、「日本の当たり前は、世界の非常識になっている」と副委員長の秋月さんは仰っています。
国連の女性差別撤廃委員会の主な勧告は、びっくりするほどあります。
皇室についてもそうですが、・選択制夫婦別姓の導入(4度も勧告を受けているにもかかわらずです)・人工妊娠中絶における配偶者同意要件の削除・女性が国会議員に立候補する際の供託金の削減・同性婚を認める・候補者男女均等法を改正し、罰則を設ける・性同一性障害の特例法のもと、不妊手術を受けた人への賠償・沖縄の米軍による性的暴力を防止、加害者の適切な処罰
どれもこれも、当たり前のことだと思いませんか。
承諾して都合の悪いことはないと思うのに、ほぼ拒否なのですね、日本のお上は。
いつの時代のお上なのでしょう。なにを恐れているのでしょうか。男の沽券?
国連には、人権侵害が起きて、国内で救済が図れなかった場合に国連の機関に直接通報できる「個人通報制度」があるそうです。が、日本は採用していないのだそうです。
この発想って、世界で唯一の被爆国なのに核兵器廃絶に目をそむけているのと同じです。
私たちは、「寅に翼」の寅子ではありませんが、おかしなことには「はて?」と声をあげていかねばと思います。

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