シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。やれやれ、今日で10月も終わりです。
10月は忙しく、振り返る間もなく過ぎていきました。
昨日ちょうど、高知から帰ってきたら、出身の小説家美輪和音さんがお見えになって、クラス担当だった所長の後藤とお話をされているところでした。
美輪さんは、10月30日出たばかりの本をお持ちくださったのです。
「ハナカマキリの祈り」(東京創元社刊)
美輪さんは、ホラー映画の「着信アリ」シリーズ3作品等を書かれた脚本家(大良美波子)としても活躍されている方ですが、「着信アリ」でもおわかりのように怖いお話がお得意です。
2010年「強欲な羊」でミステリ-ズ新人賞を受賞され、小説家との2足のわらじをはいていらっしゃいます。
何度もいいますが、怖いおどろおどろしい、私の一番苦手のジャンルがお得意でいらっしゃる。
「着信アリ」の試写をみた時は、しばらく携帯を見るのが怖くなったほど、怖い!怖い!ものを作られるんです。
ミステリーズ新人賞を獲られた「強欲の羊」もそうで、なにせどこまでも追い詰めるんです、トコトン追い詰める・・・(涙)
ご本をいただくのは嬉しいのですが(汗)・・・なので・・・美輪さんに「今度の本も、救いなく怖いの?」とお訊ねしたところ、「いつもよりは、救いがあります」とニッコリされました。
今朝4時まで一気に読んでしまいました。
三輪さんの言葉にちょっと安心して、夜中の1時過ぎから、読み始めました。
寝られない。眠気なんてすっ飛んでしまう。
「こわおもしろい」んです。エーーーーッ!ど、ど、どうなっているの、どうなるの・・・。
ラストまで読まずしては、とてもじゃないけれど、寝られません。
次から次へと、私的にいうと「これでもか」展開に、目が離せない・・・、もちろん、目は冴えるばかりです。
「ハナカマキリ」ってご覧になったことありますか?あ、いやいや、お話の内容は書かない方がいいのでしょうね、これは。
帯にも「過去のトラウマン苦しむ主人公を追い詰めていく絶妙な語り」
「あの晩の彼女との出会いから私の日常は一変してしまった・・・」
これだけですから。
もうすっかり主人公の真尋になりきって、追い詰められてしまいます。
美輪さんの、これで終わりかと思うともうひとつドーーンとぶつけてくるこの手法はすごい。
「着信アリ」ファンはゼッタイにはまります。
「着信アリ」嫌いの私ですら、本を閉じられなかったくらいですから。
見事です。ホラーファンだけでなく読んだら、一気呵成です。
映画化もありですね。見せる、見せる、見せる!!見せ場満載!!
美人のニッコリに騙されて、睡眠不足の本日です。
お詫びに(笑)、美輪さん、脚本もよろしくお願いします。