シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。ここ数日小春日和ですね。
昨日は、気持ちが大嵐だったので、小春日和を楽しむ余裕がありませんでした。
今日は、気分を変えて、心が洗われる本のご紹介をしたいと思います。
ひとつは、別れの一瞬を描いて16万部のベストセラー「最後の一日」シリーズの5弾目です。
「最後の一日 3月23日」(リンダブックス刊)この短篇集には10作の心温まる、泣けるお話が掲載されています。
「春子の手」竹之内響介さん、「今日が最後の日」谷口雅美さん、「青山先生」美木麻里さん、「分かれ道」「長い長い帰り道」田中孝博さん、「ストレートゴー」佐藤万里さん、「ピンクの空の中で」蛭田直美さん、「お姉ちゃんのマーくん」佐川里江さん、「リリーはボクの妹だから」源祥子さん、「桜葬」池田晴海さん。
全作、シナリオ・センターの在校生、出身ライターの皆さんです。
別れはとてもつらいけれど、人生は出会いと別れの繰り返しです。
どのように別れができるかによって、人としての成長や心栄えが変るような気がします。
ちょっと悲しいけれど、読みながら涙がこぼれるけれど、やさしい想いが伝わり、心温まります。
もうひとつも短編集です。
こちらはちょっと切なく、ときめきを感じる一冊です。
いくつになっても、心のときめきは忘れたくない。
いまだに胸キュン大好きの私は、昔の自分との出会いを楽しみながら読んでしまいます。
せつない恋の7つのストーリーが入っています。「恋は、しばらくお休みです。」(レインブックス刊)
全7作のうち、6作がシナリオ・センターの在校生、出身ライターの方々です。
「ツリーとタワー」戸川唯さん、「みんなのうそ」小松千佳さん、「縁切り旅行は二人で」源祥子さん、「チルドレン」髙橋幹子さん、「しあわせのしっぽ」谷口雅美さん、「赤いオープンカーの男」砂原美都さん。
それぞれのお話が、まったく違う恋。それはそうですよね、キャラクターがみんな違うのですから。だから、無限大にコイバナ(恋愛話)は生まれるんです。
短篇を読んでいると、「あ、私だったら」って思うことはないですか?
私は、長編小説はそんなことはないのですが、短篇だと、もうひとつ、自分のanather storyが浮かぶんです。
もし、ちょっと創作に詰まったら、短篇を読んでみることをお勧めします。
そして、ストーリー展開を考えるのではなく、このお話の主人公が「こんな女性だったら」とキャラクターを作ってください。
きっと新しい発想が生まれます。