しゃれおつなお店や人々が行きかう街、表参道。そこで働くシナリオ・センタースタッフの見たもの触れたものをご紹介します。
シナリオ・センターの新井です。
先日開催した「Theミソ帳倶楽部~監督VS脚本家」は、ゲストに吉田恵輔監督と出身ライターで脚本家の仁志原 了さんのお二人をお迎えしました。
吉田恵輔(映画監督)
『なま夏』(2006年)『机のなかみ』(2006年)『純喫茶磯辺』(2008年)『ばしゃ馬さんとビッグマウス』(2013年)『麦子さんと』(2013年)『銀の匙 Silver Spoon』(2014年3月予定) 他
仁志原 了(脚本家)
『机のなかみ』(2006年)『ばしゃ馬さんとビッグマウス』(2013年)『麦子さんと』(2013年) 他
お二人のお話の中で、個人的に面白いと思ったのが、吉田監督が言っていたこの言葉
「おれ、どんな些細なことでも覚えているもんね!」
なんでこの言葉が面白いと思ったのか。それはインパクトのあることではなく、日常の中の些細なことでも覚えているとおっしゃったからです。インパクトのあることなら、誰だって覚えていますから。
例えば、フリスクが8コくらい出ちゃった時。
「あ、ごめん」とか言いながら、それを戻すのか戻さないのか躊躇したりするその感じ。
吉田監督は、そういったことを覚えておいて、フリスクを戻している時に、相手役に重要なことを言わせたらどうなるんだろう、と発想したりするそうです。
他にも誰かが言ったことを覚えているそうです。
実際に仁志原さんと飲んでいて、仁志原さんが言った「僕のハードディスクはどこに出しても恥ずかしくないハードディスクです」を覚えていて、「うちの兄は、どこに出しても恥ずかしくないストーカーです」というセリフを映画で使ったそうです。
ネタ帳のことを、シナリオ・センターではミソ帳と呼んでいます。みなさんも、当たり前の日常の中でこぼれ落ちている、実は面白くなる根っこを探してみてはいかがでしょうか。次回のミソ帳倶楽部は、3/14(金)映画『魔女の宅急便』の清水崇監督です。詳しくはこちらから