シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。5月の陽気だそうですよ。
3月は別れの季節。
タモリの「笑っていいいとも!」や薬丸・岡江さんの「はなまるマーケット」もついに終了とのこと。
長年なじんできた番組が終わるのは、ちょっとさみしい気がします。
とはいえ、すべてにいつかは終わりが来ること。
新しいことに向けて進まなくてはいけないのですね。
新しいって、なんでしょう。
新しいものは、必ず古くなる。ずーっと新しいままということはないのです。
ですから、よく「新鮮な企画」「新しいドラマ」とかいいますけれど、それも明日になれば古いわけです。
だったら、新鮮なもの、新しいもの、フレッシュってありえない・・・で終わってしまいます。
「新しいもの」として生き残る術はないのでしょうか。
私は、普遍、不変ではないかと思うのです。
常に共通して思うもの、常に変わらないもの・・・見せ方は時代によって変わるかもしれませんが、その底にあるものは二つの「ふへん」ではないかと思うのです。
先日、シナリオの技術について、所長と若手講師と話していた時のことです。
講座の中で使える良い例の出し方のお話しだったのですが、3人が共通してすぐに頭に浮かぶものって、名作といわれる映画でした。
名作といわれるものは、二つの「ふへん」を持っています。
ドラマツルギー的にもわかりやすくできているということもあるのですが、基本がしっかりとしているということです。
「新しいもの」を創られるとき、名作と呼ばれるものを見て欲しいと思います。
あなたの感性にフィットした大事な「ふへん」の肝を見つけることができます。
二つの「ふへん」を見つけたら、その「ふへん」にあなただけの切り口を持ってくればいいのです。
そうすれば、あなたの作品も時代を越えた名作になる・・・理論的に言えば、ゼッタイ名作になります。(笑)
技術とかテクニックというと、創作には無縁のように思われることがあります。
感性さえ素晴らしければ、創作も素晴らしいものになるわけではありません。
感性を見せる、伝える技術、テクニックを持ってこそ、感性は生かされ、創作は昇華していくのです。
しっかりと「ふへん」の技術を身につけましょう。
でも、一番大事なのは、あなた自身、あなたの感性。唯一無二ものです。