シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。お正月が終わると、時の過ぎることの早いこと早いこと。
もう松の内は終わり、昨日は七草粥。七草粥は、平安時代から続いている一年の無病息災を願って食べるものといわれています。
せり、なずな、ごぎょう、はこべら、スズナ、すずしろ・・・いつもここで詰まるのですが、そうそう、ほとけのざで7草ですね。
地方によって、七草ではなく、色々なお野菜だったり、7種であればなんでもよかったりと様々です。
お正月の暴飲暴食で痛めた胃にやさしくするためという意味合いもあるので、その地方に合わせた素材でOKというのは正しい選択かと思います。
私は、こういう先人の知恵が大好きです。
元作家集団の藤村美千穂さんの「マトリガール」(ポプラ文庫刊)が12月出版されました。
早くにご紹介したかったのですが、読む時間がなかなかなくお正月休みに読ませていただきました。
一気呵成に読んでしまいました。これなら、仕事の合間でももっと早く読めて、もっと早くご紹介できたのにと・・・申し訳ありません。
なにしろ面白い。「マトリ」=麻薬取締官の津森美月という若い女性が、友達の彼氏が薬物使用の疑いがあると直感し、追いかけると彼氏は車にはねられ・・・次から次へと、思わぬ展開になりと息も切らせず読ませてしまいます。
キャラクターの設定もいいです。
自分が高校生の頃、薬物中毒の男性に襲われ、麻薬取締官に助けられた経験から「マトリ」になった女性が主人公。でも、できる姉と自ら比較してちょっとネガティブなところがいい。
厚生省と警察の縄張り争いも面白く、脇の話もよくできています。ラストのドンデン返しには、意表を突かれました。これは言えません。(笑)
警察もの医療ものが主体のドラマ界に、もってこいのお話かと思います。
是非、読んでみてください。プロデューサーの皆様も。
ポプラ文庫からは、出身ライター「真夜中のパン屋さん」でベストセラー作家になられた大沼紀子さんの「空ちゃんの幸せな食卓」もでています。
「映像も小説もどれも美味しい欲張り講座」という講座を2月10日から3回、出身ライターの方をお招きして行います。
すごいタイトルですが、実はシナリオ・センターの受講生でなければ、この講座を受ける意味がないと豪語してしまう講座です。(笑)
でも、シナリオ・センターの受講生なら大丈夫。なぜかというと、シナリオの基礎ができているからです。
なんといっても、シナリオの基礎技術が肝。
シナリオも小説も書けるのは、この技術を思っていればこそなんです。
その秘密も含めて、2月10日の皮切りは「超高速!参勤交代」で大ヒットを飛ばした土橋章宏さんのお話から始まります。
せっかくシナリオ・センターで学んでいるからには、シナリオの技術を活かして一粒で二度美味しい想いをしなくてはもったいないです。
新井一生誕100年の今年、シナリオ・センターは、貪欲にひとりでも多く世に出していきます。
じっちゃん新井一の名にかけて!!