シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。三船敏郎さんがハリウッド殿堂入り。もう入っているかと思っていました。天国で喜んでいらっしゃるでしょう。
メジャーリーグもそうだけれど、トニー賞候補になった渡辺謙さんといい、アメリカで日本人が認められるってやっぱり嬉しいですよね。
渡辺さんとトニー賞を獲れなかったら、日本のメディアは、結構冷たかったですけれど、アメリカでは絶賛されていたんですよ。
初めてのブロードウェイの舞台で候補になるだけですごいこと、トニー賞を獲った方々は何度も候補になりながら念願叶ってというくらいですから。愛国心むき出しの小林でした。(笑)
来週の月曜日29日は、「TBS連ドラシナリオ大賞」のガイダンスにプロデューサーの磯山晶さん、今井夏木さんがお見えになってお話をして下さいます。
私は、磯山プロデューサーに「ごめんね、青春!」のお話聞きたいけど・・・コンクールのお話ですよね。(笑)
先週終った「アルジャーノンに花束を」を描かれた出身ライター池田奈津子さんは、「TBS連ドラシナリオ大賞」受賞者です。池田さんに続きましょう!!
フジテレビ(現共同テレビジョン出向)の栗原美和子さんは、凄腕の女性プロデューサーとして有名な方ですが、「テレビの企画書 新番組はどうやって生まれたか?」(ポプラ新書刊)を出されました。
帯に「ここまで書いて怒られないのは、栗原さん、あなたしかいない!」と鈴木おさむさんに書かれるほど、ぶっちゃけ話をお書きになっています。
なかなかの言いたい放題やりたい放題の方だとか、女帝だとか様々なお噂をお聞きしていたし、ご自分のドラマでシナリオまで書かれたりして、そのシナリオがあまりにうまくなかったので、いい印象を持っていませんでした。
ですが、この本を読ませていただいて、テレビをこよなく愛して、本当に熱い想いでドラマを創られてきた方だとわかりました。
だからこそ、ヒットもするけれど、暴走もしたりして、0か100の結果を出すからいろいろ言われていらしたのだなあと思いました。
栗原さんは、ドラマはプロデューサーと脚本家と演出家の三位一体だと書いていらっしゃいます。共同作業ですから、お互いが高め合えれば素晴らしいものになり、不協和音を奏でてしまったら失敗をする・・・正解のないものに向うってたいへんなことです。
最近は、よきにつけ悪しきにつけ栗原さんのような熱く燃えている方が少なくなったしまいました。やはり作り手に情熱、パッションがなければ視聴者には伝わりません。
当たりそうな企画ではなく、安心な原作ありきではなく、「こんなドラマを見てもらいたい」という熱い思いを見せていただきたいものだと思います。
臨場感あふれる制作の裏話(ちょっとご自慢も入っていますが(笑))が書かれています。どうやってドラマは作られるのかを知りたい方は、ご一読を。
その中で、コンセプトを2行で伝えることの大切さを最初におっしゃっています。
実は、先日内館さんがおっしゃった幹でもあるのです。
大ヒット映画「タイタニック」のログラインは「豪華客船タイタニック号に乗船した貧しい青年が、上流階級の女性と運命的に出会うが沈没事故が起こり、悲恋の結末を迎える」だそうです。