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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

謎解きペットショップって?

シナリオ・センター代表の小林です。7月です。夏です。梅雨だけど雨降っているけれど、気分はもう夏!(笑)
青い空と照りつける日差しの奥に、何かとてつもなく大きい夢が生まれるかも?なにしろ、2015年後半戦の始まりですから。

 志信さんと僕の謎解きペットショップ

作家集団の新くら智かさん、大人のミステリー小説デビューです。
新くらさんは、小学館ジュニア文庫などを書かれていますが、今回TO文庫にちょっと変わったミステリーを書き下ろしました。
「志信さんと僕の謎解きペットショップ」(TO文庫刊)
NOと言えない気の弱い大学生と引きこもりの毒舌家の大富豪の青年が、ホームズとワトソンのような絶妙なコンビになって、次々と起こる動物事件に挑みます。
主人公は、大学生のイズミ君。ペットショップでアルバイトをしているのですが、ひょんなきっかけからお得意様の大富豪志信さんのペットの世話係に。
この大富豪桐山家の当主志信さんは30歳すぎのイケメンなのですが、ひきこもりの冷徹で人間嫌い。人間嫌いだけれどペットはこよなく愛している男。なぜ人間嫌いなのか、なぜペットをここまで愛するのか・・・事件を解決しながら、志信さんの過去、心の奥底にも迫ります。
イズミ君の他人を拒めない優しさも、本当は優しいだけではない・・・。
そんなそれぞれの持つ背景事情が、たんなるミステリーに終わらせず、人間の深い想いを描いています。

事件そのものはすごい殺人とかはないのですが、人物の魅力二面性と背景事情がとてもよくできているので、とても面白く読み進めます。
もう続編が決定しているそうですが、さもありなん。
ペットという心温まる存在とふたりの主人公と取り巻く人々がとても魅力的なのですから。
これは、ドラマにしたら当たりますよ。ゼッタイ!!
プロデューサーの方、ぜひ読んでみてください。

空前のペットブームでありながら、殺傷処分されるペットもたくさんいる昨今、このお話は、癒されるけれど、考えさせられる問題でもあるのです。
小説には、犬猫かららんちゅう、亀にイグアナ・・優しいものから凶暴なものまで多種多様なペットがでてきます。

ペットが起こす事件は、それはすべて人間が起こさせているのだと、ペットブームに潜む人間のエゴをさりげなく描き出しているところもすごいです。

新くらさんの続編に期待です! 

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