シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。今日は七夕。天の状況はいかがなものでしょうか。今日センターには、素敵な彦星が地上に舞い降ります。我らが大先輩岡田惠和さんです。楽しみですね。
映像も漫画も、他人を感動させてナンボです。漫画原作講座の上級編をお願いしている大石賢一さんが、「マンガ原作 感動をつくる法則」(言視舎刊)を出されました。
大石さんは、「HOTEL」「STATION」「築地魚河岸三代目」など1200本ものマンガ原作を手掛け、現在、国際情勢を扱った「ジャーナル・コミック」という分野を作られました。
この本、マンガ原作を志している方だけでなく、ドラマは書きたい方なら抜群にわかりやすく、役に立つ本です。
なるほど、なるほど、いいね、いいねと押してしまいます。(笑)
大石さんはおっしゃいます。
なんといってもキャラクター。最近のドラマが漫画が原作になっているものが多いのは、漫画のキャラが際立っているからです。
「キャラクターを浸透させなければヒットは生まれない」
「漫画原作者は、キャラクター作りのプロでなければなりません」と大石さんは断言していらっしゃます。
実写のドラマと違って、漫画は役者さんがやるわけではないので、しっかりと作らないと顔も見えない、ぼやけてしまうのですね。
ですから、ヒット作を拝見するとおわかりのように、キャラクターが際立っている、とてつもなく魅力的なんですね。
そんなキャラクターづくりの秘密が満載です。
そして、キャラ立ては、オープニングで、しっかりやる。いわば映像でいうところのファーストシーンでしっかりキャラクターを、天地人を見せるということです。
創作って、基本は同じなのです。
読ませていただいていると、あたかも新井一が言っているような錯覚に陥ってしまいます。
ちょっと違うのは、創り方ではなくて、媒体による見せ方だけです。
シナリオの基本を学んでいただければ、漫画原作も書ける、マンガ原作を学べばドラマも書けるということです。
応用を効かせるためには、基本ができていないとだめです。
どちらもあぶはち取らずにならないように、しっかりと基本の勉強をしてください。
サマーセミナーも、基本を体得するよい機会です。12時間という大ハードだけど、ちょっと遊び心も入れました。
心を柔らかく、頭を固めない・・・創作する者の第一の心得です。
大石さんには、近々お話していただけたらと思っています。