シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。今日は、ほんのり涼しい東京です。
でも、また暑さはぶり返すそうですからくれぐれも体調管理をしっかりしましょう。
講座やイベントが終わるたびに、アンケートをお願いして、まずかった点はなかったのか、改良すべき点はなかったのかと検討します。
企画の意図が明確に伝わっただろうか・・・私が一番気になるところです。
同じことをしていても、良かったという方もいれば物足りなかったと思う方もいらっしゃる。
他人はそれぞれですから、こういうつもりだったのに・・・と思っても、違って捉える方もいます。
それはやはり伝え方がうまくできていなかったということです。
100%の方に、伝わることや、気に入っていただくことは難しいものですが、やるからには目指さねばと思っています。
シナリオ・センターでお教えすることはすべて技術ですから、どなたにも明確に伝わらなければなりません。
講師一同勉強をし続け、一人でも多くの方にシナリオを書く楽しさを感じてもらいながら、プロへまい進していただけるように頑張らねばと、アンケートを読ませていただきながら思いを新たにしました。
今年のサマーセミナー、「最初にストーリーを考えない」と浅田はお教えしました。
これは、シナリオ・センター創立以来、新井一が言ってきたことで、いわば、センターの定石です。
でも、初めての方は特に、「ストーリーを考えないで、どうやってドラマになるの?」のと思ってしまいがちです。
そこで、サマーセミナーでは実際にやっていただいたわけです。受講生の方々には身につけていただけたかと思います。
で、サマーセミナーに参加できなかった方に朗報です。
「月刊シナリオ教室」に連載していた浅田直亮の「シナリオパラダイス」が本になりました。
「シナリオパラダイス~人気ドラマが教えてくれるシナリオの書き方」(言視舎刊)
ストーリーではなく、まずキャラクターを考えると常日頃申し上げているのですが、キャラクターから、面白くさせる、葛藤させる、変化させる、シナリオを面白くする技術が満載。
しかも、皆さんがご覧になった人気ドラマを例にしているので、とてもわかりやすく、あのドラマが面白かった秘密は、「これなのだ!」ということが一目瞭然。
もちろん、サマーセミナーに参加された方にもおすすめ。シナリオがちょっと書けなくなった時に、広げると、必ず書きたくなります。
何故なら、具体的だからです。
ジェームス三木さんは、『つまったときは、新井先生の「シナリオの基礎技術」(ダヴィッド社刊)をパラパラと読み返します』とおっしゃっていました。
つまったときこそ、基本に戻る・・・基本を知ることこそ息のながーーーい脚本家になる秘訣です。