シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。暑い!暑い!しか言えない毎日ですが、そんな中でもみなさん休みなく勉強にいらしてくださるのだから、本当に偉い!
書き続けることこそ、プロへの道ですから、暑かろうと寒かろうとやるしかないのですけれど・・・なんでも極めるというのは大変なことです。
頑張っている皆さんに敬服。頭が下がります。
昨日は、シナリオS1グランプリの授賞式でした。
暑い中、これまた満員御礼になるほどお集まりいただいて、授賞式と浅田講師による公開講座を楽しんでいただきました。
その後、受賞者の方々と恒例のおめでとうさん会。夜9時近くからなので、なかなかお店探しが大変で、毎回前田編集長が探しまくってくれています。
受賞者の皆さんと直接お話しできる唯一の時間なので、私も楽しみにしています。
一視聴者の目で何か感想でもお話しできたらと、奨励賞もすべて読ませていただいています。
最終作品は、どれも力作ぞろいで、選考に困ったと聞いていますが、回を追うごとに応募も増え、力もどんどん上がってきています。嬉しい限りです。
昨夜もお祝いの席で申し上げたのは、何故グランプリではないのかということ。
発想も、キャラクターも、セリフも構成もよかったです。
どの作品が上でも下でもよかったくらい筆力は拮抗していた気がします。
ですが、グランプリはでませんでした。
正解はないので、あえて小林流にいわせていただければ、最終審査員の浅田・新田・後藤の想いとは違うかもしれませんが、私はただ面白いのでは準止まりだと思うのです。「面白かった」「よくできていた」という全体的なおおざっぱな感想しかもらえなかったら、その作品はそこそこだと思うのです。
あのシーンが泣けたとか笑ったとか、あのセリフは忘れられないとか、あの出会いはまいったよね、あそこでこうくるとは・・・とかなんでもいいのです。
特筆した部分があれば。
それが視聴者の感情を揺さぶるところなのだと思うのです。
出身ライターの森下佳子さんが、このシーンを書くために進んでいくとおっしゃっていらっしゃいましたが、そのシーンこそが感情を揺さぶるわけですよね。
ここが書きたい!!と作者が思わなければ、ストーリーに流されていては、人の気持ちはつかめない、魅了することはできないです。
シナリオって奥が深い。だって、ドラマは人間を描くのですから深いはずです。
だから、面白い。楽しみながら書いてください。