シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。今日の東京は本当に涼しい。秋です。台風の被害、びっくりするほどひどかったですね。家の壁がねこそぎ持って行かれた家もあり、いったいどんなすごい台風だたったのかとただただ驚愕するばかりです。
心からお見舞い申し上げます。どんなに怖かったことでしょう。
こういうときこそ、さっと自衛隊を派遣して、一刻も早い復興をしてほしいものです。
最近は、もの言えば唇寒し・・・、何かというとすぐに攻撃されたりします。炎上なんて、昔は火事以外、使わない言葉でしたが。(笑)
言葉というものは大事です。
言い方ひとつで、その人の人格もでるし、他人への伝わり方も違うし。
日本は、とくに色々な表現方法がある、世界でも類を見ない言葉の美しい国なのですね。それをきちんと知らない法はありません。
「マンガでよくわかる美しい大和言葉」(リンダパブリッシャーズ刊)、作家集団の沢木つまさんが書かれました。
東京本郷のやまと旅館を舞台に、そこに宿泊される外国人のお客様との出会いから、様々な大和言葉を学んでいく仲居のカナコさんが主人公です。
カナコさんは、英語ができるので英語力を活かせるようにと外国の宿泊客が多いやまと旅館で働いているのですが、実は、必要だったのは英語力ではなく日本語力でした。
外国へ行くと、日本のことを知らないことに気づいて愕然とすることはありませんか。私は、外国の方に、着物の着方、日本文学、歴史のことを訊かれて、説明のひとつもできず恥ずかしい思いをしたことがあります。
案外、自分の国のことって、わからないものです。私だけでしょうか。かくゆう私は国文学を専攻しておりましたが・・・恥ずかしい。
この本を読ませていただいて、日本語の素晴らしさに気がつかされました。
日本語って、本当に美しい。
「荷が勝ちすぐます」「かしこまりました」「ご寛恕ください」「「面はゆい」「床を整える」「そぞろ歩き」「気骨が折れる」「無聊を慰める」等々。
気候を表す言葉は、特に素敵です。
「雲足(くもあし)が早い」「炎風(えんぷう)」「雁の羽風(はねかぜ)」「白小雲(しらさぐも)」「木綿鬘(ゆうかづら)」「野分晴れ」「真澄空」「篠突く雨」等々。
万葉集は、特に大和言葉の美しさを感じさせてくれます。
「ひさかたの 天飛ぶ雲に ありてしか 君を相見む おつる日無しに」
日本語を考えることは、日本人が培った生き方を知ることでもあるのだとこの本を読ませていただいて感じました。
怪しい社会の今こそ、きちんと日本と向き合うことが大切になってきているのではと思います。