シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。今日は怪しい天気です。何事も起こらなければいいのですが・・・。
最近の天気は、まさかばかりで避難を強いられる方々が増えています。
今後も地球規模で、天候の変化は大きくなり、災害も増えそうな気配ですから、国は災害対策に一番に力を注いでほしいものです。放射能のダダ漏れは困ります。
昨日、小説家の高橋源一郎さんの講演にいきました。
「僕らの民主主義なんだぜ」(朝日新書刊)に続いて、SEALDSの学生たちとの対話集「民主主義ってなんだ?」(河出書房新社刊)の出版記念講演でした。
3・11東日本大震災を契機に、翌年の4月、エンタテイメントの在り方を問う東日本支援の講演会をシナリオ・センターで開催した時に、高橋源一郎さんにお話しをしていただいたことがあります。
その時もとても感銘を受けたのですが、高橋さんのお話はいつもわかりやすく、右でも左でも賛成でも反対でも、どちらの情報もきちんと取り入れたうえで書かれる、お話しする姿勢、何よりも優れたバランス感覚をお持ちだということがすごく伝わる講演でした。
「民主主義ってなんだ?」(河出書房新社刊)は、9月18日に発売してもう7万部売れたんですって。多くの方が民主主義とはなんだと考えているということですよね。民主主義と一口に言ってもいろいろあるんですね。日本は議会制民主主義・・・その良しあしも含めて勉強し直さなければと思った夜でした。
シナリオ・センターでもまたお話していただきたいとお願いもしてきちゃいました。
お上が悪くなると、どこまでも悪くなるんですね。「超高速!参勤交代 老中の逆襲」(講談社刊)が出ました。
小説も映画も大ヒットし、映画脚本では、アカデミー賞最優秀脚本賞をいただいた作家集団の土橋章宏さんの「超高速」第二弾です。
はっきり言わせていただくと、1作目の「超高速!参勤交代」以上に面白い。
キャラクターになじみができたというのもあるのですが、話の展開にスピード感が増し、場面展開もよく、そのまま映画化OKのシナリオのように、どんどん読み進んでしまうほどです。
1作目の「超高速!参勤交代」で、湯長谷藩藩主政醇にぎゃふんと言わせられ、失脚した松平信祝が、お金と御用商人を握って復活し、湯長谷藩に復讐に燃えます。
5日ではなく2日で参勤交代から帰れとか、江戸城天守閣再建しろとか無理難題の上に、尾張柳生一族を使って刺客をどんどん送って妨害はするし、これでもかという嫌がらせ、貧乏藩をつぶしにかかります。
ラストの見せどころは、湯長谷藩7人VS幕府の侍1万2000人。
金と数で押しまくるのですが、最後は・・・もちろん。
読んでいると、時々「?」「いつの話し?」って思うほど、昔も今も変わらない。でも、民と共に歩む内藤政醇は、負けないんです。
気持ちがよくなる本です。頑張って、頑張って、男たちは走り続けます。
こちらも、映画化されるそうですよ。否が応でも期待が増します。
ホント、面白かった!これぞ、エンタテイメントです。