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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

時代小説フェア

シナリオ・センター代表の小林です。秋の日はつるべ落としとはよく言ったもので、あっという間に日が落ちて暗くなりますね。その昔、子供を保育園に預けていたのですが、夏は6時過ぎても明るいせいでしょうか、少々遅くなってもなんとも思わないのですが、秋冬は、5時近くになるともう気持は焦る。
時間は一緒でも景色が変わる、色が変わる・・・心というのは面白いものですね。
雪の殿様

江戸時代。この時代は、もっと敏感だったのでしょうね。お天道様がでたら起きて、沈んだら寝る・・・ある意味単純で楽だったかもしれません。  
雪に魅せられて日本初の雪の研究書「雪華図説」を出版した殿様がいます。
「雪の殿様」(白泉社招き猫文庫刊) 出身ライターの鷹井伶さんの書下ろし時代小説です。
古河藩主で寺社奉行の土井利位(としつら)が主人公。
雪が大好きで、蘭鏡で、雪の結晶をみたりしている、一見のんびりしているようなお殿様ですが、駆け込み寺で悲しい過去を持つ女房を助けたり、大奥と結びついている生臭坊主と癒着し富くじでもうけようとしている老中、政治家(笑)をやっつけたり、キリシタンを逃がしたり、雪のように穢れのない心で寺社奉行として活躍します。

鷹井さんは、本当によくもまあ、色々な魅力あるキャラクターを創りあげます。
その前に書かれている同心ものも、色々な同心を描いています。犬同心、廓同心、ご赦面同心。
今回は「雪」というのがキャラクターのキーワード。穢れのない雪の心を持つ殿様が、どんな事情事件に出合うとどのように動くか。このキャラクターだからこその行動、言動、葛藤、対立に心が揺さぶられます。

今週は、私は時代小説フェアです。
もう一冊は明日6日発売になります。センター講師の柏田道夫の時代小説です。

矢立屋

「矢立屋新平太版木帳」(徳間時代小説文庫刊)
こちらは、12月4・5日両日BS朝日で2夜連続ドラマ化になりました。
BS朝日開局12周年記念大型時代劇スペシャル「大江戸事件帖 美味でそうろう」 主人公は北村一輝さん、中村雅俊さん、中村橋之助さん、若村麻由美さんら豪華キャストで、楽しいドラマになりそうです。

こちらの主人公は、戯作作家になりたかったのに売れなくて、お上から無許可のもぐりのかわら版専門の矢立屋(かわら版の記者)であり、寺子屋師範。大ネタに鼻が利く分、次々と事件に巻き込まれてしまいます。
六話の短編ですが、主人公のキャラクターが魅力的だから、色々な話が産まれます。
魅力の神髄、2面性もばっちりと・・・。これから書きたいと思っている人には、小説もシナリオもこういう風に作ればいいのねと納得の手法です。

12月放映のドラマももちろん脚本を書いています。 小説もドラマもどちらもお楽しみください。

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