シナリオ・センターの開講情報をお知らせします。ドラマや映画だけでなく小説、戯曲、漫画やアニメの講座の開講、コンクール対策講座もあります。
世の中には、たくさん大変な仕事があります。みなさんのお仕事だってそうですよね?私、シナリオ・センター新井の仕事だってそうです。本日のメインの仕事は、『ラブライブ!』テレビアニメ版の1~5話までを観ることでした。
いや~大変でした。だって、へらへらとポテチを食べながら観ているわけではありません。仕事ですから。
仕事は楽しんでやるものだと思うからこそ、楽しく観たわけであって、単に『ラブライブ!』を楽しく観ていたわけではないんです。あくまで仕事です。いや、ホントに。
『ラブライブ!』は楽しい。でも仕事として観る時は、楽しむのではなく、分析をします。分析って響きがもう仕事っぽい。
基本的には、逆箱を作るという作業をします。
逆箱というのは、作品を観ながら箱を作って行くという作業のことです。なぜ、『ラブライブ!』を観ながら、逆箱を作るっていたかというと、アニメやアプリを制作している会社さん向けの研修教材として使うからなんです。ほら、もう完全に仕事です。
逆箱作りは、非常に勉強になるので、皆さんにもおススメです。逆箱を作ると、この作品はどんな構成になっているのか、登場人物のキャラクターはどんな風に、どのシーンで現れているか、承で起きる問題や事件は30分のうちにいくつ起きているか…もれなく全部わかります。全部です。
好きな作品やハマった作品があると、
「すっごい面白かった!」
「ぐんぐん惹きこまれた!」
「感動して、泣いちゃった!」
など、色々な感想があるかと思います。そんな時に、逆箱を作ってみてください。
「なぜ、面白いのか」
「なぜ、惹きこまれるのか」
「なぜ、感動するのか」
全てわかるようになります。
「この作品が面白い理由は、まるっとお見通しだ!」
そんな風に言えるようになります。もしも、単に作品を楽しみたいなら、おススメできません。ポテチ食べるは暇ありません。それに論理的な思考で作品を観なくちゃいけません。
でも「書き手になりたい!」「こういう面白い作品を作りたい!」という方には、とても有効な方法です。構成の基本構造を把握していると、なお効果大です!
シナリオ・センターの生徒さんなら、まずは基礎講座のノートを引っ張り出してきて「構成」のページを開きながらやるといいかと思います。一般の方は『シナリオの基礎技術』60-76ページの内容を頭に入れてからやるといいですよ。
構成の基本である起承転結のそれぞれの機能と役割が頭に入ってしまえば、作品と同時進行で逆箱が作れるようになります。逆箱なんて、屁の河童です。
以前、シナリオ・センターで公開講座をしていただいた出身ライターの小林靖子さんは、小さいときに大好きな『必殺仕事人』の仕事人シーンだけをカセットに録音していたそうです。そのおかげで、自然と物語の次の展開を読む感覚が養われたと仰っていました。逆箱を作るというのは、それに近いかもしれません。
ちなみに、『ラブライブ!』は美しいくらい見事な構成で作られています。逆箱が作りやすいと思いますので、是非、挑戦してみてください。
自分の仕事が、世界で一番大変だと思っているシナリオ・センターの新井でした。
シナリオ・センターでは、日本中の想像力と創造力を豊かにしていく「一億人のシナリオ。」プロジェクトを様々な機関で実施しています。制作会社さん向けの研修もあります。今年は、かなり多かったです。どんなことができるの?という方、お気軽にお問合せください。詳しくはこちらから。
シナリオ・センター代表 小林幸恵 著 BookBeyond http://bit.ly/Ue2KM7 |