シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。朝早くから散歩をねだられて、はると散歩に行きました。
さぶう~。風は冷たいし、強いし・・・やっぱり、「春は名のみ」なのねと思いながら歩いているとお日様が射すと暖かい。もう春はすぐそこ・・・春節ですもの。爆買い(笑)
昨日、五十嵐匠監督の「十字架」をみてまいりました。うーん、ちょっとつらかったなあ・・・。
卒業式に、遺影を持って乗り込む父親の姿に、悲しみが凝縮されていました。
両親、親友と言われた男子、誕生日にプレゼントされてその日が命日となった女子の4人が背負うそれぞれの十字架は、実は、「いじめ」を許している、私たちすべての人が背負うべきものだのだと思いながら、拝見しました。
五十嵐監督がどんな思いでこの十字架を背負ったのか、明後日金曜日にお話をお聴きしたいと思っています。
皆さんにも、聴いていただけたら嬉しいです。
「華族の娘、史上最年少芥川賞候補者、21歳の久坂葉子は昭和27年大晦日、最終急行列車に飛び込んだ。何故・・・」
出身ライターの金塚悦子さんが舞台を書きました。「葉子」
3月2日から6日、座・高円寺1(JR高円寺北口徒歩2分)4300円のところ、シナリオ・センター割引4000円で。(詳細は事務局またはポスターで)
昭和27年、戦後すぐのお話です。 曽野綾子に「その頃まだ私は未明の文学少女だった。そしてその時から今まで私にとって文学上嫉妬という言葉であらわせねばならぬ才能にぶつかったのは、久坂葉子ただ一人だったのである」といわしめた久坂葉子が、自分の名を広める間もなく、自らの命を絶ったのはなんだったのでしょうか。
金塚悦子さんが、その心を紐解きます。
主演は、松本幸四郎さんの長女松本紀保さん。
まったく違うふたりの短かった生涯を見つめる時、自殺というものはなんなのか・・・考えさせられます。
才能があるが故に自殺する、否定される故に自殺する。
どちらも激しく生きたいという切望が、自らを死へと追い込んでいるのではないでしょうか。
フィクションであれ、ノンフィクションであれ、自分の考えもしないことがそこに展開されることは、新たな自分との対面にもなるような気がします。
私は、ここで、今何を想うのか。
創作が生まれる一瞬かもしれません。
たくさん、色々なものを見聞きしていきましょう。