シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。さむっ!!冬に逆戻りです。蓼科に住んでいる友人から、雪の降る中、積もらないうちにと雪かきを2時間かけてしたというメールと共に写真が来ました。
見事な雪景色に、まさかの私。ことほど左様に、自分の周り以外、目に入らないものだと反省しきり。雪に心正された気分です。(笑)
先月のライトノベルズの講座で、TOブックスの柴田編集長がライトノベルズの特徴などをお話しされ、受講生の方々にデビューチャンス課題をくださいました。
しっかりと書き続ければ、出口はあるのですから頑張って書いてくださいね。
ほら、先輩はこんなに頑張っています。
作家集団の沢木褄さんの「一曲処方しますシリーズ」三作目「一曲処方します~長閑春彦と謎解き恋歌~」(TOブックス刊)がでました。
「謎解きカルテ」「謎解きアプリ」に続いて、三部作完結編です。
心療内科「のどか音楽院」の院長長閑は、心の音色がきける特殊能力を持っています。その能力を使って、患者の心の病をほどいていきますが、自分の大事な人の心の音色は聞いたことがありませんでした。
開院以来、二人三脚でやってきた看護師の蘭子が急に退職を申し出ます。
長閑を密かに愛していたはずの蘭子が、結婚を理由に辞めるといいだしたのです。
驚いた長閑が、初めて聞いた蘭子の心の音色は苦しそうな不協和音でした。 小児科、産婦人科の医者だった長閑の心に隠していたものと、蘭子の想いが明かされるとき・・・最終章へと結びついていくのですが、ホロッとくるラストが印象的です。
長閑の心の音楽が聞こえるという特殊能力とをもつキャラクターがシリーズ化に結びついたわけですが、やはりストーリーを生み出すのは、キャラが強力だからこそ。
現在、沢木さんは次の作品を執筆中ですが、主役はどんなキャラクターなんでしょうか。楽しみです。
沢木さんは歴史が大好きで、お得意とのこと。時代小説も書いていただきたいですね。
研修科の清水春木さんが長編デビューを果たしました。
「海の見える花屋フルールの事件記~秋山瑠璃は恋をしない~」(TOブックス刊)
こちらの主人公花屋の秋山瑠璃は、花のことは何でも知っているのに、運動神経ゼロの人の名前さえ忘れちゃう天然ドジな女性。
大学生の浦田公英が彼女に水をかけられてしまうところから出会いが始まり、そのドジさゆえに心惹かれてバイトに入る公英がタッグを組んで、花に関わる事件を解決します。
彼の名前も「蒲公英(たんぽぽ)」に似ているので覚えたというくらいの瑠璃ですが、事件の謎が閃いた時は「すべてが咲きましたよ」が決めゼリフを発します。(笑)
花のことなら誰にも負けないくらい愛情深くなんでも知っているのに、天然ドジな心に秘密を持っている女性・・・この二面性が魅力的なのですよね。
第二弾も4月に発売です。現在も新たに違う作品も執筆中。
1本、作品を書かれるとそこからどんどん広がっていきます。デビュー目指して、小説講座に参加された方々は、課題がんばりましょう。
まずは、1冊だすことから、はじめの一歩!