シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。寒さに桜もちょっと止まっています。4月の初めくらいが満開でしょうか。
3月もあとわずかですですが、明日は、日本脚本家連盟創立50周年記念公開シンポジウムが行われます。
もう満員のようですが、脚本家の皆さんが「これからのドラマを語る」「脚本が危ない~原作と脚本の幸せな関係とは?」のテーマで語り合うそうです。
映像に関わるどなたもが、「シナリオありき」とおっしゃっているわりには、脚本家の地位というか扱いは粗末な気がします。
最近、局のホームページで、ドラマのところを拝見すると、なぜか脚本家の名前を探すのが大変だったりします。へたすると、原作者の方の名前はあっても脚本家の名前はなかったり。(涙)映画のポスターやチラシでは、監督や俳優さんはわかっても、極端な話のようですが、あまりの小さな字に見えなかったりします。(笑)
せめて、名前くらいちゃんと俳優・監督さんと対等に扱って欲しいです。本当は対等なはずですから。
脚本家の地位向上、是非とも日本脚本家連盟さんにがんばっていただきたいですね。
一番問題なのは、今のドラマが見てもらえていないことでしょうか。視聴率の低迷はひどいですね。
録画が圧倒的に増えていることもありますが、それにしても、ドラマの話題をあまり聞きません。シナリオを教えている当校ですらそうなのですから、巷でドラマが話題になることは少ないのでしょう。
ちょっと昔は、昼休みのOLさんの話題はドラマだったそうですが、今はみんなが見ているドラマが少なくて盛り上がらないとか。寂しいお話です。
これこそ、脚本を粗末にしているからだと思うのです。
俳優さんの力に頼り過ぎている気がします。
よく存じ上げている俳優さんにお聴きしたら、どんなドラマなのか、自分の役がどんなものなのかわからないまま、スケジュールだけ抑えられている場合が多々あるのだそうです。
俳優さんだって、自分が納得する役かどうかもわからないのは不安ですよね。
ですので、脚本ができている舞台(できていない舞台もありますけれど)に出たがる俳優さんが増えていらっしゃるとか・・・そういわれて見回すと、最近テレビや映画で見かけないなと思うと有名俳優さんが舞台で活躍されていらっしゃいますものね。
俳優さんも監督さんも、プロデューサーさんももちろん視聴者、観客の方が喜ぶ楽しめるシナリオを書かせていただきたいものです。
黙阿弥の[三大深切]お客に深切・役者に深切・座元に深切を活かしたいものです。
私は、明日シンポジウムを聴かせていただきます。
どんなお話が聴けるのか楽しみにしています。頑張ろう!脚本家のみなさん!