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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

サイン会つきミソ帳倶楽部

シナリオ・センター代表の小林です。21度くらいになると天気予報で言っていたので、薄着にしたらそんな暖かくない。雨もパラパラだし・・・。
春に騙されている感じですが、ま、世の中にそんな甘くはないか。(笑)

 20160414g

昨日は、出身ライターの前川淳さんをお招きしてのミソ帳倶楽部でした。
前川さんが初めて手掛けたアニメの小説化、「フレッシュプリキュア!」の出版を記念して、アニメと小説のお話ししていただいました。
本来人目に出ないシナリオと直接読者に届ける小説との違いに、前川さんはとまどわれたようですが、さすが、前川さん、小説だけれどアニメの画面が浮かぶすてきな小説になっていました。

先日、小説家の浅田次郎さんが、小説は地の文8割、セリフ2割と言われてきたけれど、昨今はセリフが多い小説が急速に増えた話をされていましたが、ある意味、シナリオライターが小説を書き始めたからでしょうか。
弊害になっているのか、読者拡大につながっているのかはわかりませんが、私は小説のジャンルが広がったと考えたいです。
活字離れといわれている若年層が、気軽に読み始めて、慣れて来たらだんだん面白くなるはずだから、本格的な小説も読むようになればいいんじゃないでしょうか。

前川さんは、若いときは監督志望だったそうですが、結婚して普通のサラリーマンをされていたとか。
通信講座で新井一から直接添削指導を受け、褒め上手の新井先生のお蔭で、のせられて脚本家になれるかもと思って合宿に参加。合宿中、即興で書かされる授業があり、書けなくてケチョンケチョンに言われてこれはまずいと通学に変えられたそうです。
その後、センターに東映動画(現在の東映アニメ)のプロデューサーが講義に来て、プロット募集をされたのがきっかけで、ドラゴンボールZでデビュー。
4年間、サラリーマンと二足のわらじを履いて、昼会社、夜打ち合わせ、土日執筆という繰り返し。会社には話したけれど、目いっぱい有休をつかい、足りないときは仮病をつかい、なんとか凌いだそうです。前川さんは、会社、プロデューサー、奥様と周りの力添えがあればこそできたことと感謝しているそうです。

今、前川さんのデビュー当時のような生活をしつつある方や、できるかと悩んだり迷ったりしている方はたくさんいらっしゃると思うのですが、今売れっ子のシナリオライターの方々も概ね同じような道を通られています。
いえることは、頑張るしかない・・・の一言なのですが、そのためには周りに人の応援や協力が必要なので、人間関係を大切に、夢を理解して助けてもらえるようにしていくといいですよ。

アニメライターを目指す方へ、前川淳さんおすすめの映画。「劇場版 銀河鉄道999」(脚本石森史郎)。勉強してください。
講義終了後、サイン会をしました。前川さんテレながら、おひとりおひとりにサインされて・・・うれしいおまけでした。

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