しゃれおつなお店や人々が行きかう街、表参道。そこで働くシナリオ・センタースタッフの見たもの触れたものをご紹介します。
突撃講師インタビューも、気づけば第10回となりました。今回は、火曜日のお昼の本科ゼミナールを担当する金子講師にお話を伺いました。金子講師のゼミは、いつも賑やかで雰囲気のいいイメージがあったのですが、その秘密がちょっとわかったような気がしたインタビューになりました。
とは言え、「もう二度とシナリオは書かない!」とまで思われた衝撃の告白もあり…さてどうなるか、前後半の二部構成です。
後編はこちらから
私は母に「眉つばじゃないの?」って言われましたよ(笑)。ですから、通うかホントに悩みました。 |
新井 | 講師インタビューも金子さんで10回目になります。区切りがいいですね。 もともとシナリオには興味をもったキッカケってなんですか? |
金子 | ジェームス三木さん脚本の「玉ねぎ横町の花嫁さん」見てからですね。「こんな面白いものを書いている人がいるんだ」って。もともとテレビドラマは好きで見ていたんですけど、「シナリオ」というものを意識したのはそこからです。 |
新井 | 今まで見たドラマとはちょっと違いましたか? |
金子 | 違いました。 毎回ドキドキ、ハラハラして。「今、そこに行っちゃダメ、ダメ。なんで行っちゃうの?」みたいに。 |
新井 | メチャメチャ感情移入しているじゃないですか(笑)。 ジェームス三木さんのお話もこの先、「どんな話になるの」って引き込まれますもんね(笑)。 |
金子 | その時に「コメディってサスペンス性が加わるとこんなにも楽しいんだ」って思って。ドラマって大体行っちゃダメなところに行っちゃうんですよね。「そこをどう上手くかわして、続きを気にさせるのか?」みたいな(笑)。 |
新井 | (笑)。 |
金子 | いや、最初はそこまで思わなくて。 |
新井 | なるほど。では金子さんがシナリオセンターに通おうと思ったのはどうしてですか? |
金子 | 新聞広告を見てからですね。 |
新井 | 新聞の広告がキッカケって、講師に多いんですよ。 |
金子 | (笑)。 |
新井 | 新しい何かを始めるって思いきりが必要ですよね。 |
金子 | はい。 「とにかく行かなきゃ分かんないんだから」って自分に言い聞かせて。母を説得して通うことにしました(笑)。 |
新井 | (笑)。実際、通学してみてどうだったんですか? |
金子 | ドキドキしました。 若い男女が多くて。大丈夫かなぁって(笑)。 |
新井 | (笑) 金子さんだって当時は充分、若かったんじゃないですか? |
金子 | そうでしたけど…。 |
新井 | ちょっとお姉さん的な目線な感じで見ていたんでしょうか(笑)。 |
金子 | 面白かったことは記憶にあるんですが…。 |
新井 | それって、ちゃんと教えていたのかなぁ(笑)。 |
金子 | 随分、前のことだから…はっきりと覚えていないんですけど…。 |
新井 | おお、本当にあったんだ、4日間講座。 |
金子 | 「面白かった」って言いました。 |
新井 | ありがとうございます(笑)。 |
金子 | 本科では、10人の生徒がいたんですけど、その10人全員が同時期に修了したことは印象的でしたね。 |
新井 | へぇ、本科を修了するまで同じメンバーだと、親密になりそうですね。 |
金子 | そうそう、仲良かったですね。 |
新井 | 教室にお茶とタバコ(笑)。なんか時代を感じます。 |
金子 | そうでしょう(笑)。 |
新井 | なるほどね(笑)。 ゼミ内での生徒さんのコメントとかどうでした? |
金子 | アツかったですよ。かなりキツい感想を言う方もいたりして。 |
新井 | メリハリというか、クラス内のバランスはとれていたんですね。 |
金子 | そうですね。 |
新井 | シナリオに関してざっくばらんにいろんな事が言える、そんな環境って、シナリオ・センター以外にないですしね。 |
金子 | そうそう。日常と違って、何にもしがらみがないですから。 |
新井 | 修学旅行の夜みたいな感じですね(笑) |
金子 | そうそう、そんなところもあって。楽しかったですね(笑) |
新井 | でも、そんな充実したシナリオライフをおくっていた金子さんも、一度シナリオ・センターをやめているんですよね? |
金子 | そうなんです。 |
シナリオ・センターで、シナリオライフを謳歌していた金子さんが、「シナリオをやめよう!」と思ってしまったのはなぜか…そして、なぜ復帰したのか…後半に続きます。お楽しみに!
インタビュー構成:冨金原