シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。今日は、朝から機嫌が悪い小林です。
日本はどんどんだめになっていくと思うと憂鬱を通り越して、腹立たしくなります。参議院は良識の府からただの政党の手先となりました。ならば、2院制の意味もない。
それでなくても税金が足りないのだから、参議院をつぶして、保育士、介護士さんの報酬に回したらと極論まで言いたくなります。(笑)
税金の無駄遣いと言われないように、個々が自分の頭で考え、身体で感じ、心で想う議員として働いて欲しいと強く強く思います。
昨日は、友人のお見舞いに諏訪中央病院に、ハルを連れて行ってきました。
この友人夫婦とは、ご近所の犬友(いぬとも)であったのですが、入院されているご主人と私の連れ合いがあるときから同じ会社になり、かつシナリオ・センターの最高顧問であった堀江先生が仲人をされたという、なんだかわからないほどの因縁がみつかり、びっくりぽんのつながりとなりました。
ご主人は、昨年の秋、癌で死線を2回も彷徨われながら生還して、寝たきり、嚥下もできない病状から、今やゼリーの嚥下はできるようになり、わずかな時間ですが車椅子でリハビリもできるようになりました。
生還とここまでの回復は、ご本人の生命力と努力もありますが、何よりもきめ細かい対応と暖かい医療があったればこそと奥様の言葉。看護する奥様へも優しく支えてくださるのだそうです。
このお見舞いで、なにより楽しみにしてくださっていたのはハルとのふれあいでした。
ハルと仲良かった友人の犬は昨年亡くなり、ハルと会うことだけを心待ちにしてくださっていたのです。
ハルも1年ほどお会いしていなかったのに、お痩せになってちょっと変わらたお姿でいらしたのにすぐにわかり、膝の上に手を置いておやつのおねだりをしたり、なぜていただいたりと緑と花に囲まれた爽やかなお庭で、楽しいひとときを過ごしました。
入院されている方々や看護師さんもたくさん集まって、ふだんは気の小さい犬ですのに、珍しく知らない方々に囲まれて触られても、おびえもせず吠えもせず、動物セラピーさながらの役目を見事にこなしていました。親ばかですが。(笑)
でも、犬だけでなく動物って、気持がわかるのですね。人間より他人の苦しみや悲しみに寄り添ってくれます。
諏訪中央病院の鎌田實先生は、私が尊敬してやまないお医者さんです。
長年チェルノブイリやイラクの人道救援活動をされていたり、東北の福島への一早い支援対応など色々なことをされていらっしゃいますが、鎌田先生の姿勢こそが人として大事なものを教えてくださいます。
鎌田先生のベストセラー「がんばらない」もすばらしいのですが、「言葉で治療する」(朝日新聞出版刊)で、実際に言葉というものがどれだけ他人を傷つけ、励ますものかということを具体的に知り、シナリオの想像力を広げることの大切さ必要性を改めて感じさせられました。
この本が発端で友人の医者と、患者さんの気持ちを知り、気持に対応するためにシナリオワークショップが動いています。
私がこの病院に入ってすぐに感じたことは、友人に付き添ってくださっている理学療養士さんも看護師さんもそうですが、遭遇する病院の誰もが優しいお顔をしています。口角が上がっているのです。 鎌田イズムが隅々まで浸透しているようです。
友人の奇跡的回復の奇跡の素はここにあるような気がしました。
当選をした議員の皆さんにも見習っていただきたいですね。私利私欲党利党略ではなく、国民に向かい合う、国民の心に寄り添う人であって欲しいと願います。