子どもからお年寄りまで、すべての人にシナリオの力を!
あなたの毎日に役立つシナリオの活用例がここにあります。
このあいだ近所のヤマダ電機に行ったら、家庭用ビデオカメラがなんと1万円代。小型で軽く、これなら機械音痴の私でもいけそう! とつい買ってしまいそうになりました。すると横で友人が、「そんなの買わなくてもiPhoneで十分じゃない?」とぽつり……。
そうですよね、今は携帯カメラで動画が簡単に撮れて、めちゃくちゃキレイ。創ることがとても身近になってきました。
PR動画を上手に活用しているのが、意外にも(!?)自治体だったりします。そこで今回は、「観光の促進」と「移住の促進」にスポットを当てて、思わず真似したくなる地方のPR動画をご紹介します。
最近の自治体CMのPRポイントは大きく分けて2つ。「観光の促進」と「移住の促進」です。 柳川市のPR動画は観光地の魅力を、SAGEMON GIRLSという可愛い女の子達が明るく紹介していきます。リズミカルでテンポよく、様々な場所や人をダイレクトに見せていく。「商品直接型」のミュージッククリップ風の作品です。「柳川市、なんか楽しそう!」と視聴者をワクワクさせてくれます!
経営状況の良くない別府温泉を、地域の人たちが自虐的に語ります。シニカルながらくすっと笑ってしまうPR動画。現状を逆手にとって、笑わせることで注目を集める。アイデア重視の作品です。低予算ながらインパクトのある「商品直接型」の動画です。PR動画を観てたら、思わず「WE LOVE BEPPU」とハッシュタグをつけたくなるはずです!
混浴の温泉に突如現れる、謎の美女たち。温泉に入るやいなやシンクロナイズドスイミングを始める……。意表をつかれる演出です。大分県の温泉のすばらしさを、一見何の関係もないシンクロ美女たちの競演を通して間接的にPRしています。そして、ラストに「日本一の温泉で、日本中を沸かせたい」というコピーを見せて、“沸かせる”でテーマをつなげる。「理念間接型」のPR動画です。誰もいなければ、こっそり温泉でシンクロをしたくなります。
小林市の魅力を、この土地に来て何年も住み着いてしまったフランス人男性が語ります。でも、彼がフランス語で話しているのだと思いながら観ていると……じつは西諸弁でしゃべっているんですね。意外性抜群のCMです。全部説明なのに、思わず聞いてしまう。面白さでその土地の良さを伝える「商品直接型」の動画です。
大分県竹田市の人や仕事、場所の魅力を一連の流れるような映像で見せています。様々な人たちが、この地で自分の可能性を広げていることが描かれていますね。人と仕事がつながっていることが映像を通して伝わる、「商品間接型」の動画です。ワンカットで撮ることで、テーマをよりダイナミックに伝えることに成功しています。書家の方、いい味出してますね。
こちらはある農家に桃太郎という新入りがやってきた……という、桃太郎を現代に置きかえてのパロディ版。岡山県が、「新しいことにチャレンジしたい人を応援していくんだ」という理念を直接的に伝える「理念直接型」の動画です。ちなみに、桃太郎役の役者さんはauの桃太郎のCMでは一寸法師を演じている前野朋哉ですね。鬼との意外な関係も…思わず、誰かにシェアしたくなります。
いかがでしょう。地方のPR動画、なかなか頑張っていますよね。自分たちが伝えたいこと、達成したいことを見極めて動画を発信しているのがわかります。短い時間、低予算でも、そこにしっかりとしたテーマと、伝わる映像演出、ドラマ性があれば、魅力的な作品になることがわかります。地方のPR動画もぜひチェックしてみてくださいね。シナリオ・センターの川村でした。
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