シナリオ・センターの開講情報をお知らせします。ドラマや映画だけでなく小説、戯曲、漫画やアニメの講座の開講、コンクール対策講座もあります。
事務局の齋藤です。
今月毎週火曜日は、アニメシナリオ講座の日です!
第2回目ゲストは「らき☆すた」「THE IDOLM@STER」「SHOW BY ROCK!」などの脚本を手掛けた待田堂子さん。
テーマは「キラキラはじける女の子の気持ちっ。」です。
「らき☆すた」は10人、「THE IDOLM@STER」は13人、「SHOW BY ROCK!」は14人の女の子が登場します。
だけど、1人としてキャラクターが被ることもなく、登場人物それぞれのキャラクターを際立たせています。
こんなに多くの登場人物のキャラクターを、シナリオ上で出すにはどう考えたらいいのでしょうか。
分からない……。
と、悩んでいる矢先、待田さんのこんなコメントがヒントに!
【同じようなキャラクターが何人いても面白くないですよね。重要なのは登場人物たちの性格をどこまで把握して理解しているか。つまり、登場人物たちひとりひとりの性格を分析して、徹底的に“キャラクターの棲み分け”をします】
キャラクターの棲み分け!
確かに、キャラクターの棲み分けをしないと、誰のことを書いているか分からなくなったり、「このシーンには誰を登場させればいいのか…」と書いている最中に混乱してしまいます。
でも、棲み分けをしっかり頭の中にいれておけば、登場人物たちそれぞれの個性がはっきり浮かび上がりますね。
では、棲み分けをして、待田さんはシナリオ上にどう反映しているのでしょうか。
知りたい!
【原作で棲み分けができているものも勿論ですが、オリジナルの場合は、一人称や語尾に特長をつけたり、方言を喋らせたり…。“テンプレ”ではありますが…。意外に効果を発揮しますよ。耳で聞いているだけで、誰が話しているのか分かるセリフを目指しています】と待田さん。
一人称やセリフの語尾、それから、方言かぁ!
そこは気にかけずにスルっと書いていたかも…。
セリフを書いているとき、
一人称は、「俺」なのか「僕」にするのか。
語尾は、「~だよ」なのか「~だろ」にするのか。
はたまた、標準語ではなく、方言を使うのか。方言ならどこの地域なのか。
どれを使うかで、受ける印象が全然違いますよね。
さらに、この他にも、口癖があったり、誰にでもタメ口で話したり、とバリエーションも広がります!
また、待田さんは、
【セリフだけでなく、ト書でも、その子らしさを出すことができます。それを見た視聴者の方々に「この子ならではのカワイイ仕草!」と感じてもらえるように、ひいては、視聴者に好きになってもらえる魅力的なキャラクターにできればと思っています】
おっと、セリフに気をとられていて、ト書のことを忘れるところだった…。
キャラクターの棲み分けを考えて、あとはセリフとト書にそのキャラクターの個性を反映させる。
すると、キャラクターが出せるんですね!
このように、キャラクターの考え方・出し方をしっかり意識している待田さんだからこそ、沢山の女の子が出てくる物語でも、ひとりひとりのキャラクターを見事に描くことができたのだな、と今回の講義でしみじみ感じました。
第1回目の広田光毅さんの講義ではキャラクターの作り方を、今回の待田さんの講義ではキャラクターの出し方を。
この合わせ技を使ってどんどんシナリオをブラッシュアップしていきましょう。
11/22は「ちびまるこちゃん」「忍者ハットリくん」「新・あたしンち」などの脚本を手掛けた田嶋久子さんを、
11/29は「ドラゴンボールZ」「遊戯王ARC-V」「フレッシュプリキュア!」「ルパン三世VS名探偵コナン」などの脚本を手掛けた前川淳さんをお迎えします!
当日聴講でもお申し込みは可能ですので、ご興味のあるかたは事務局までお問い合わせくださいね。