子どもからお年寄りまで、すべての人にシナリオの力を!
あなたの毎日に役立つシナリオの活用例がここにあります。
【「1億人のシナリオ。」プロジェクト/齋藤リポート】
(株)キャリアクリエイツさんが主催する第297回リーダーシップ研究会に新井が講師として参加させていただき、わたくし齋藤も聴講してきました。
テーマは「聞く気を起こす研修シナリオの作り方~映画・テレビドラマのシナリオ作法から学ぶ実践方法~」。
この講義を聴講しながら、考えていました。
聞く気を起こす、つまり、話を聞いてもらいたいとき、私はどうしているかな、と。
皆さんはどうしていますか?
相手の心を掴むのは難しいですよね。
特に、相手があまり興味がなさそうな時はなおさら…。
例えば、ラブストーリーに興味がない男友達にどうしてもオススメしたい恋愛映画があるとします。
恋愛映画に興味がない男友達に「観たい!」と思わせたいのですが、そういうときどう言ったらいいと思いますか?
私は、というと…
■私:この映画、「どうせおなじみのラブストーリーだろ」と思ってるよね?
■友達:え?違うの?
――とこんな会話の流れになると思います。
こういうふうに「~よね?」と聞いてみると、相手をこちらに振り向かせることができますよね。
これって実は、「~よね?」を使ってリトマスをかけているんです。
つまり、
自分の話を聞いてもらいたいとき、相手の心を掴むには…
リトマスをかける!
そもそも「リトマス」とは、アルカリ性か酸性かを見分けるときに使うリトマス試験紙のことです。
『シナリオの基礎技術』では、ひとつの状態に、人物・セリフ・小道具・事件・事情・自然現象などを投げ込むことで、そのリアクションから、その人物の心理や感情や事情などを描くことを、リトマスをかけると言います。
ドラマシナリオでは例えば、
男がいて、その男が定食屋の天丼のサンプルを見てグーとお腹が鳴るとします。
このシーンだけで観客はこの男が空腹なんだと分かります。
「お腹減ったな」とセリフで言うよりも、天丼のサンプルというリトマスをかけて、グーとお腹が鳴るというリアクション(反応)を描く方が臨場感がありますよね。
このように、リトマスをかけると、観客の心を掴むことができるのです。
この「リトマスをかける」という技術を日常の場面で使うとき、ポイントになるのが「〜よね?(ですよね?/だよね?)」という言葉です。
相手が思っていそうなことを察して、そのことを「よね?」と問いかけてみるのです。
「〜よね?」と問いかけてみると、相手は反応します。
この反応の感度が高いほど、自分の話に興味を示してくれる度合いが高くなります。
だから、相手が良い反応をしてくれるようなリトマスをかければ、相手の心をグっと掴むことができるのです。
心を掴むことができれば、こちらも話しやすくなり、相手にも楽しく聞いてもらえることができますよね。
勿論、自分が話したい内容に“興味がある人”に対しても同じ。
その人の興味や期待をより一層高められそうなことを、「〜よね?」を使ってリトマスをかけてみると、もっと夢中になって話を聞いてもらうことができちゃうのです!
こんなふうに、ドラマシナリオ以外にも、リトマスをかける技術が使えます。
皆さんも、「聞いてほしい!」という内容を話したいときは、リトマスをかけてみて下さい。
リトマスをかければ掴みはOK!!