子どもからお年寄りまで、すべての人にシナリオの力を!
あなたの毎日に役立つシナリオの活用例がここにあります。
【「1億人のシナリオ。」プロジェクト/齋藤リポート】
東京経済大学現代法学部の久川伸子先生が担当されているクラスでは、会話の分析や対話の分析など日本語に焦点をあてた授業が行われています。
その特別講義として、新井が「シナリオって何?~ドラマ作りの面白さに触れる~」をお話しさせていただきました。
講義を受ける皆さんを見ていて、シナリオ・センターの生徒さんたちを思い出しました。
シナリオ・センターの事務局からいつも見える光景。
ゼミの後、生徒さんたちは、授業で発表されたシナリオについて「あーでもない、こーでもない」と楽しそうに話し込んでいます。
それを見ていて、すごく不思議でした。
「なんであんなに盛り上がるんだろう?」
その盛り上がっていた理由が分かったんです。
💡 人のシナリオを聞くのは、楽しいんですよね! 💡
では、なぜ楽しいのか?
💡 その答えも今回の講義で見つけました ! 💡
というのは
講義前半、教室がシーンとしていました…。
使用中のプロジェクターの音のほうが目立ってます…。
そんな中、「実際にシナリオを書いてもらい、代表して何人かに発表してもらいます」と伝えると、皆さん「こんなこと考えてたの?と思われたらイヤなので書くのは恥ずかしいです…」と困り顔。
でも、いざ執筆タイムに入ると、さきほどのネガティブな反応が嘘のように、ものすごい勢いでペンが進みます。
そして、シナリオをペアになって見せ合ってもらうはずが、あれよあれよという間に近くの何人かで見せ合い大盛り上がり!
シナリオを書いて見せ合った途端、場の空気が一気に和みました。
なんで?どうしたの?
と思っていると、ある女子生徒が友達のシナリオを読んで一言。
「◯◯君だから、こうやって書けたんだね!」
💡 そうか! 💡
その人ならではのシナリオ、
自分には書けないシナリオだから、
興味があるし、それについて「あーでもない、こーでもない」と話が弾むんですね!
考えてみると、
シナリオを書くとき、キャラクターの背景と事情を意識して、登場人物の立場になって発想するわけですが、そのとき、自分の考えや想いが登場人物たちのキャラクターやセリフに少なからず反映されます。
だから、設定は似ていても、キャラクターやセリフが被ることはなく、その人ならではのシナリオが出来上がるのです。
自分では思いもつかなかったような、その人ならではのシナリオに触れて、「こんな展開になるんだ!」と楽しくなるから、あんなに静かだったクラスがシナリオを見せ合っただけで、こんなに盛り上がったのではないでしょうか?
シナリオ・センターのゼミの生徒さんの場合も同じ。
ゼミの授業で、他の人のシナリオを聞くと、
・「この人はこんなキャラクターやセリフを書くのかぁ!」
・「自分ならこう書くなぁ」
--と、いろいろな心境になり、それについて話し合いたくなる。
だから、ゼミで自分が書いたシナリオを発表したり、人のシナリオを聞くのは、楽しいんですよね。
こう考えていくと、シナリオは立派なコミュニケーションツールですね。
盛り上げたいとき、
場の空気を和ませたいとき、
シナリオを書いて発表しあってみてください。
普通に話すよりも、シナリオを通したほうが、お互いをより深く知ることができるかもしれませんよ!