子どもからお年寄りまで、すべての人にシナリオの力を!
あなたの毎日に役立つシナリオの活用例がここにあります。
昨年末に、シナリオ発想をもとにした大学生向けの動画をつくるお仕事を、新井がさせていただきました。
その撮影に立ちあいながら、わたくし齋藤、こう思いました。
シナリオの登場人物だけじゃなく、自分も、貫通行動がブレないように!
--と。
貫通行動。
シナリオ・センター創設者の新井一は、『シナリオ作法入門』の「構成について」で、貫通行動についてこう触れています。
<ドラマとは何かと言えば、変化のことです。だから、構成とは、つきつめれば、2段階で変 化することです。(中略)登場人物に貫通行動を持って来て、それに反対な障害を持って来て、アイディアで解決すればいい>
日常生活においても、何かしら障害が起こり、変化していきますよね。
「自分はこうしたい!」と思っていても、障害にぶつかると、「この先、どう進めばいいの か…」と途方にくれたり、「これまでしてきたことって間違いだったのかも…」と自分がや りたかったこととは違うことに闇雲に手を出してしまったり…。
そういった経験ありませんか?
私はこういった迷走状態に陥って、自分を見失ったことがあります…。
だから、動画撮影で新井が言った、このコメントがとても印象に残りました。
【ドラマシナリオでいう貫通行動とは、「主人公が自分の目的に向かって進むための一貫し た行動」を指します。これを日常生活に置き換えて言うなら、貫通行動は「どんな自分でい たいか」ということになります。まず、「自分はこうありたい!」という貫通行動を設定します。そして、障害にぶつかったら、その貫通行動を変えるのではなく、「では、自分の貫通行動のためにはこれからどうしていけばいいのか」と、その道筋をアップデートしていって下さい。たとえ障害にぶつかっても、必要以上に動揺したり、落ち込んだり、自分を疑わなくていいのです】
具体的にどういうことかというと、
新井の場合、どんなときもバタバタ慌てずにいたいので、貫通行動は「のんきに生きたい」 と設定しています。
そんな、のんきに生きたい新井が、「障害=のんきにはしていられないような状況」になっ たら、どうしたらいいのでしょうか。
のんきに生きれないからといって、「せわしく生きたい」といったように、貫通行動を変え る必要はありません。
たとえ不利な状況でも、のんきに生きられるようにするための道筋を考えていけばいいのです!
「のんきに生きる」という貫通行動からブレてはいけません。
貫通行動からブレてしまうと、結果、自分を見失うことになってしまうからです。
考えてみれば、自分の貫通行動は、自分のキャラクターから考え出たことなのだから、自分のキャラクターがそう簡単に変わらないのと同じように、貫通行動だってそう簡単には変えられないですよね。
だから、障害にぶつかったら、自分の貫通行動からブレずに、その貫通行動をとるための道 筋を考えましょう。
そうすれば、以前の私のように途方にくれたり、自分を見失わずに済みますよね。
皆さん、2017年も、
ドラマシナリオを書くときは登場人物の貫通行動が、
日常生活では自分の貫通行動が、
ブレないようにやっていきましょう!