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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

他人を想う心=想像力

シナリオ・センター代表の小林です。明日は、プレミアムフライデーです。私の周りも、シナリオ・センターも、そのプレミアムな恩恵(?)には浴していないようで、プレミアムフライデーの話しすら誰からも出ません。
どなたかがテレビで「プレミアムな人のフライデーだから」とおっしゃっていましたが、まさに。(笑)
結局、恩恵があるのは、お役所と大企業の方だけのようですが、大企業に勤めている友人に言わせると、無理やり仕事を中断させられて、土曜出勤をする羽目になったそうで・・・。
物の本質を見極めないのは、古今東西お上の特性のようです。
なぜいつも同じようなことを繰り返すのでしょうか。本質を見極めようとしない体質だけでなく、なによりも、想像力が足りないのではないかと思います。

今日は、全盲の友人田村啓子さんとお茶をしました。田村さんはラジオドラマを書きたい、私はシナリオ・センターでお話をしていただきたいと思っているからです。(笑)
田村さんは中途失明者の方ですが、ご自分で「座・スーパーマーケット」というサークルを主催されていて、視覚障害の方もそうでない方もご一緒に楽しめる様々なイベントを毎月開催されています。朗読会、音楽会、落語会等多種多様です。先日25日は、「京ことばで語る源氏物語」の朗読会を行いました。
田村さんは、単にイベントを主催することだけではありません。イベントをする時は、会場での自分の位置、会場の様子を、ハウンドベル、音を使ってわかるようにしたり、マイクを通さないで生の声で位置を探れるようにしたり、なにしろ田村さんの人に対する気遣い、想像力はすごいのです。

閑話休題。実は、私は、世の中には健常者は一人もいないと思っています。誰もがどこか大なり小なり障害を持っている、障害というと大げさかもしれませんが欠けたところを持っているものです。100%パーフェクト人間だったら、ロボットと一緒、かえって面白くもありません。
人は全て欠けているからこそ、他人は助け合っていくことが大事なのだと私は思っています。

田村さんは、失明された時に医師に訊ねられたそうです。「もうなにもできないのですか」と。その時医師のひとこと「車の運転以外はなんでもできます」
絶望から明るい道筋をもらった田村さんは、料理も作りますし、お裁縫もやります。
シナリオは、失明されてから習いにいらっしゃいました。
シナリオを通じてお友達になった私は、手縫いの雑巾、手作りの柚子こしょうを毎年いただきます。(笑)

田村さんは、一人でも多くの人に、障害を持つ人との付き合い方、サポートの仕方をわかってほしいと思っていらっしゃいます。
そうすることで、お互いに助け合うことができるようになるからです。 お互いが認め合う世の中にならないと、人間社会そのものが崩壊してしまうでしょう。
田村さんにお話しをしていただきたいと思っています。

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