menu

脚本家を養成する
シナリオ・センターの
オンラインマガジン

シナリオ・センター

代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

鵜呑み

シナリオ・センター代表の小林です。今日は夏日とか。その割に暑くはない表参道でした。シナリオ・センターの気象予報士、編集長の前田が「表参道は25度までしかあがっていない」と。初夏のような一日でした。

ご退任された通信講師の紺野さんがお顔を出してくださいました。
2月にご一緒に河口湖へでかけるはずでしたが、うまく予定が合わず、それ以来でしたので、事務局一同おもわず「わあ~!」と喜びの奇声を上げてのお出迎え。暑いのに暑苦しいね。(笑) 

昨日、ミソ帳倶楽部でジェームス三木さんが講演してくださったのですが、終わった後、しばし昔話になってしまいました。
ジェームス三木さんは、少しですがお耳が不自由でいらっしゃいます。私と違って突発性とかではなく、その昔脳腫瘍をされたのが原因で、本当に奇跡的に一命をとりとめたのです。

もう40年ほど前になるでしょうか。
リハビリにご自分のおうちから青山通りまで、毎日のように散歩をされていました。
その頃のシナリオ・センターは、青山通りを挟んで反対側、南青山にありました。隣のマンションには、向田邦子さんがお住まいでした。
散歩の途中には、シナリオ・センターか向田邦子さんのところで、休憩をされてからお帰りになるのが日課。
「新井先生とおしゃべりするのが楽しかったなあ」と。
その頃も今も変わらないお付き合いをしていただいています。
 

ジェームス三木さんのすごさは、作家性の高さです。
昨日の講義でも、一貫していっていらしたのは、ご自分の視点です。作家性。
一方の視点で見ないこと。疑うこと。
何故なら、全てに矛盾があるのが当たり前だから、人の言ったことを鵜呑みにしない、目に見えることだけを耳に入ることだけを信じてはいけない、自分で考え、自分の目で耳できちんと見聞きすることが大切だということを繰り返し、例にあげておっしゃっていました。 わかっている気にならずに自分の頭で考えること。
胸に沁みる言葉です。
今の時代こそ、国やマスコミの言葉だけを鵜呑みにせずに、自分で見聞きし、自分の考えや想いをしっかりともたなくては、70数年前にもどってしまうかもしれません。

その昔も、ジェームス三木さんは、ただ散歩していたのではなかったのでしょうね。
ようやく気持ちの良い季節になってきました。私たちも、アンテナ張り巡らして、自分の頭で考えるための本当を探しにでかけましょう。

過去記事一覧

  • 表参道シナリオ日記
  • シナリオTIPS
  • 開講のお知らせ
  • 日本中にシナリオを!
  • 背のびしてしゃれおつ