冷静な受け止め方
シナリオ・センター代表の小林です。久しぶりに仕事で昼間の新橋を歩いていたら、Yシャツ姿のサラリーマンの多いこと。そろそろクールビズの季節なのですね。
清水有生さんのプロフェッショナルゼミナールもいよいよ後1回で終わりになります。
「プロの目のつけどころは、やはり鋭い!全然違う!」といつもゼミナールを片隅できかせていただきつつ、同席している事務局の齋藤とうなずき合っています。(笑)
きっと参加された方々は、一皮むけること間違いなしですね。
ゼミナールを聴かせていただいて、気がついたことは、清水さんのするどいご指摘はもちろんなのですが、他人のシナリオだからこそ、指摘を聴かせていただいていると、ものすごい納得感というか、くっきりと講評を受けているシナリオの輪郭が見えてきて、論理的に分析ができるということです。
「なるほど」こういうことなんだ、こうすることが大事なんだな、ドラマとはこういうものなんだ・・・と、ひとつひとつが具体的に納得できたのです。
自分のこととなると・・・
ゼミナールを受けている皆さんは、いつも感じていることなのかもしれませんが、他人の作品の講評を聴かれていると、講師の指摘に「あるある」感、なるほど感をいっぱい感じませんか?
自分のシナリオだと、なんでこんな風に言われるのだろうとか、どうしてわからないのだろうかとかむかついてきて、果ては何言ってのよ、何にもわからないくせに!!あんたの方がヘタなくせに!!と内心感情的になっちゃたりしますよね。なかには自己否定されたと人間不信に陥る方も。
案外、自分のことになると冷静なれない、どこかで自己弁護をしてしまうのが人間の性なのです。
どうしても自分のこととなると、指摘されたことよりも感情が先に立ってしまうのは当たり前のことです。ですので、他人の作品で冷静に学びとりましょう。(笑)
ゼミナールは、自分の作品を、他人に聴いてもらってみんなの感想をもらい、講評を受けることでどう伝わるかを知り、より良い作品にするためのものです。
ですが、ドラマとはなにか、シナリオの技術をどう活かすかということは、他人の作品の方が学べるような気がします。
他人の作品ですから、どう指摘されても客観的にみえるわけですから、冷静に分析もできますね。
その部分を批評家にならずに、自分の作品に活かして書けば絶対に魅力ある作品になるはずです。
作品が描けないときもゼミに出席されて、今日はゼミ仲間の作品で勉強して、明日の自分の作品を描くための力にしようと思ってください。
倉本聰さんの「受信70%発信30%」とおっしゃっていることは、ゼミナールの活かし方にもつながっていると思います。