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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

シナリオのエジソン

石清水八幡宮

真竹のフィラメント

シナリオ・センター代表の小林です。梅雨寒の東京です。
昨日まで代休をいただいて、京都へ行き、九州の宇佐神宮、鎌倉の鶴岡八幡宮と日本三代八幡宮と言われる全国屈指の厄除けの神社石清水八幡宮で厄除けとボケ除けをお願いしてきました。
石清水八幡の真竹を使って、エジソンが白熱電球の長時間点灯の実用化に成功したという話はご存知の方も多いかと思いますが、神社にエジソンの碑があったのにはびっくり。三大八幡宮とは思えないなんだか何でもありのすてきな神社です。(笑) 

エジソンは、石清水八幡宮の真竹でフィラメントを作り、白熱電球の実用化を成功させたのですが、日本に来たこともないエジソンが真竹に辿りつくところがすごいと思いませんか。
綿だのなんだで実験を重ね、中国の扇子にひらめき、「竹がいいぞ!いい竹を探せ!」ということで、10万ドルくらいかけて竹さがしになったらしいのです。
発想って、そこだけみていては駄目なのですね。
何かを見て、全然違うところから閃いたりする、常に固定観念を持たない。こだわりを持たないことが大切な気がします。

固定観念からの脱出

この夏のサマーセミナーは、物語作りの固定観念をぶっ飛ばしたい!というところから始まりました。
ドラマを描こうとすると、ストーリー作りから始めてしまう、物語=ストーリーという固定観念をお持ちの方が多いのです。 
新井一は、ストーリーは23通りしかないと言っていますかが、5通りだという方もあり、分類の仕方次第ですが、多くとも30もあるかないかということ。
ストーリーはこれしかないのに、ドラマが無限大にできるのはなぜ?と疑問に思う方もいらっしゃいますよね。
無限大になるのは登場人物がみんな違うからです。
だ・か・ら、ドラマはキャラクターが一番大事だといわれるのです。

倉本聰さんのキャラクター年表は有名ですが、キャラクターが大事だから、履歴書を作りましょうといわれます。履歴書づくり大事ですね。
ですので、サマーセミナーのファーストミッションは、リトマス法を使ってキャラを出しましょうというわけですが、覚えていらっしゃいますか。
ところがです。
せっかくキャラクターを作ったのに、ドラマに活かしていないことが多いのです。
キャラとキャラのぶつかり合い(喧嘩ではないですよ)がドラマを盛り上げるわけで、葛藤がないとただのスケッチで終わってしまいます。

セカンドミッションは、「観客に感情移入させる。葛藤を使いこなせ」
「葛藤」とはなにか、辞書を引くと「もつれ、いざこざ、悶着、事件」などとでています。
人間同士はいくら気があってももつれることはありますし、合わなければなおさらです。
それを追求することによって人間の本性がわかってくるのです。
どのように葛藤させるかがドラマの肝です。 ゆさぶってゆさぶって盛り上げていきましょう。

サマーセミナーの肝は、ミッションの課題を瞬間芸で発想します。
パッと浮かんだことを、さっと描いてみる。そこからエジソンが生まれるのです。(笑)
考えて考えていくやり方も大事ですが、瞬発力を鍛えていくと、どんどん発想が豊かになります。
サマーセミナーの課題は、完結する必要はありません。
まず、閃く。閃きをともかく表現する・・・その繰り返しが、頭も心も活性化して、豊かになります。
シナリオ・センターのやり方は、20枚シナリオで代表されるように、ディテールづくり、シーンを描くことを第一義としている勉強方法です。

過去記事一覧

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