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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

うんこ漢字ドリル発想

6年生版うんこ漢字ドリル(文響社刊)

全例文でうんこの使用に成功!(うんこ漢字ドリルから)

シナリオ・センター代表の小林です。想像力は、悲しいかな、歳を重ねるごとに減ってきます。社会の枠にどんどん絡めとられて、自由にならないことを知ってしまうからなのですね。
でも、自由にならないって本当でしょうか。

 

今すごーい人気で話題の子供の気持ちに添った漢字ドリルがあります。
「うんこ漢字ドリル」(1年生~6年生/文響社刊)御存じの方、お子さんに使っている方も多いかと思います。

6年生の「うんこ漢字ドリル」こんな内容です。
<権>「(けん)力者にうんこを独りじめされないようにしよう」 
   「うんこをうばうのは人(けん)しん害になると思う」
<憲>「日本国(けん)法にはうんこ自由のこう目はありますか」
   「外でうんこするのは合(けん)かどうか」
時の政府にお訊きしてみたいかんじですね。あ、漢字が苦手な方が多いのでしたっけ、国会には。(笑)
 

子供にとっては大好きな気持ちが盛り上がる言葉です。
「うんこ」「おしっこ」「死」・・・大人が忌避する言葉は、子供にとってはいけない言葉だからこそでしょうか。
魅力的で、大好きな、気持ちがわーっと盛り上がる魔法の言葉なのです。(笑)
この画期的な漢字ドリルを作られた方は、どのように頭や心をフレキシブルに、発想されたのでしょう。子供の心をどうやってつかまれたのでしょう。
私は、漢字ドリルの例題を拝見して思ったのですが、大人の作った枠を外されたのではないかと思うのです。
だって、「うんこ」発想ができると、心が解き放たれますもの。
どう考えたって、「権力者にうんこを独り占めされないようにしよう」って、本気でうんうんうなって考えたとは思えません。(笑)

カットバックで盛りあげよう!

サマーセミナーのサードミッションは、「カットバックを使って劇的に盛り上げられたか」です。
「カットバック」は、お話を盛り上げるための技術です。
いわゆる「うんこ」です。(笑)

「カットバック」とは「二つの場面の時間的切りかえし、劇の進行中、空間的に異なった事件や動作を対照的に交互に出して、その相克によって劇的に盛り上げる技法。例えば、活劇ものなどに使われる方法です」(「シナリオハンドブック用語の使い方」から)

よくありますよね。殺されかけている彼女、必死に助けに向かう主人公、果たして間に合うでしょうか。
・・・と交互シーンを見せられることで緊張感は否が応でも高められていきます。
カットバックは色々な方法に使われますが、基本は「盛り上げる」技術。
この技術を会得すると、ドラマが盛り上がって、描いていて楽しくなります。

「うんこ漢字ドリル」の例題のように、意味は深くはないのだけれど、なんだかドキドキ、なんだか面白い・・・そんなシーンを作ってみましょう。
閃き=瞬発力ですね。ストーリーなんてくそくらえです。(笑)
瞬発力を駆使して、こんな「カットバック」の使い方ならどうだ!とばかりに、なんだか見ていたい、目が離せないシーンを創ってみましょう。

本日は、ちょっと大人の表現ではないところが多々ございますが、ご了承くださいませ。

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