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しゃれおつなお店や人々が行きかう街、表参道。そこで働くシナリオ・センタースタッフの見たもの触れたものをご紹介します。

プロの脚本家はシーンを意識!
~『貴族探偵』『僕のヤバイ妻』黒岩勉さんのコメントから紐解く~

第5回市川森一脚本賞受賞式での出身ライター・黒岩勉さん

先日、『月刊シナリオ教室』の取材で、出身ライターの黒岩勉さんにご来社頂きました。
以前こちらのブログでもお伝えしましたが、黒岩さんはテレビドラマ『僕のヤバイ妻』で、本年度の第5回市川森一脚本賞を受賞されています。

小説やマンガ原作のテレビドラマが多い中、『僕のヤバイ妻』はオリジナル脚本。
シナリオ・センターで勉強している皆さんも、オリジナル脚本を書いて、映像化されることは憧れですよね。
黒岩さんはオリジナル脚本をどんな想いで書いたのか。
お聞きしてみると、「絶対書きたい!」というシーンがあった、と。
書きたいシーンに向かって書く。
これはシナリオ・センターの「20枚シナリオ」がもつ意味にも通じることですよね。

では具体的に、黒岩さんは『僕のヤバイ妻』でどんなシーンを、どんな想いで書いたのか。
『月刊シナリオ教室』より一足お先にお届けします。

『僕のヤバイ妻』制作エピソード:すべてさらけ出して戦い合う夫婦の姿を描く

黒岩さん:離婚がカジュアルになった今だからこそ、すべてさらけ出して徹底的に戦い合う夫婦の姿を描こうと思いました。戦友となった夫婦が、最後にどんな結論を出すのか。それが“見どころ”です。
夫婦それぞれが毒を入れた料理を作り、互いに食べさせ合う心理戦ディナーのシーンは外せませんでした。
殺し合いなのになぜか滑稽に見える。
本音や不満を抑えながら笑顔でテーブルを囲むというのは、ある意味夫婦の正しい姿なので、企画の段階からこのエピソードはやりたいと思っていました。

プロの脚本家は、自分が書きたいシーンがきちんとある

コメントからも分かるように、プロの脚本家は、自分が書きたい「シーン」が明確にあるんですよね。
オリジナル脚本だったら尚更、「このシーンを書きたい!」という明確なビジョンが必要。

だから、シナリオ・センターでは20枚シナリオでシーンを書くトレーニングをするのです。
20枚でショートストーリーを書くのではありません。
「シーン=場面」を書きます。
「こんな主人公のキャラクターだから、こんなことを言ったりやったりする」というシーンを20枚の中でいかに書くか。このトレーニングをすることで、ドラマを構成するひとつひとつのシーンにきちんと意味を持たせて書くことができるようになります。

黒岩さんから、“後輩”の皆さんへ、
【いま自分にやれることを一生懸命やる。やれることに感謝する。お互いに頑張りましょう!】
というメッセージも頂いています!

皆さんも黒岩さんのように、「このシーンを書きたい!」という明確なビジョンをもって書いていきましょう!

なお、キャラクターの作り方については、第5回市川森一脚本賞受賞式の模様を取り上げたこちらのブログ「コンクールで賞をとるにはキャラクターが重要」をご覧ください。

過去記事一覧

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