おかげさまで大盛況のうちに終了しました今年のサマーセミナー2017「シナリオ・ミッションインポッシブル」。
講師、事務局一同、例年にないくらいホッとしました。
なぜなら…当日まで、いや当日さえ、めちゃくちゃ、てんやわんやだったからです。そんな様子を来年への反省も込め、わたくし広報・齋藤がご紹介します。
サマーセミナーの準備がもう…
12時間、シナリオを書いて、書いて、書きまくる!が今年のコンセプトでした。シナリオを書きまくることで、シナリオの技術を「なんとなく使える…」から「意図的に使いこなす」ことができるようになってもらうことが目的です。
ということで、講師と小林代表が相談して導き出したコンセプトが、これ。
「シナリオ・ミッションインポッシブル」!
短時間で、シナリオの技術を使って、与えられた課題を書くというのがミッション。ミッションは5つ。「リトマス法」「葛藤」「カットバック」「シャレード」、そして最後にはその4本の中から自信作の「直し」。
しかも、ペラ5枚のシナリオを書く時間はたった45分!「シナリオを書いたら→ゼミで発表」を繰り返すこと計5回。
「これは力がつく!」と大盛り上がりで告知を開始しました。
もっと『ミッションインポッシブル』感を!
『ミッションインポッシブル』ですから、今年はミッションを受講生の方に発令するのも、醍醐味の一つでした。なんせ、当日まで何を書くかわからないわけですから。
ミッションは、3階ホールのスクリーンで毎回発表。ミッションを発令するのは、創設者の新井一のキャラクター「はじめちゃん」にしよう!ということで…
「怪しげなはじめちゃん、作んなきゃね」
新井がつぶやきます。
「はじめちゃんが、ミッションを与えるっていいねぇ」
代表の小林が乗っかります。
間髪入れずに、「中川さん、よろしく」の一言。
ミッション【『ミッションインポッシブル』感あふれるはじめちゃんを作成せよ!中川!!】
「で、ミッション発令の動画も作んないとね、田中くん」
「え、あ、はい」
「俺さぁ、出張だから、浅田さんとかと相談してうまいこと作っといてよ」
新井から無茶ぶり!
ミッション【シナリオの技術のこともわかる、ミッション発令動画を作成せよ!田中!!】
この動画制作が、難航したのです。
今回のセミナーでは、シナリオの技術を使いこなして頂くことが目的でしたが、とはいえ、「リトマス法を使って書いてください」と言われても難しいですよね。「リトマスってなんだ?」となりますから。
そこで映像の中で詳しい説明を載せたバージョンを作成し、講師陣にデモ版としてお披露目。
「文字が多くて読み切れない」
「技術の説明を入れると分かりにくい」
「詳しすぎるせいかよく分からない」
説明が、裏目に出たパターン。
さらなるミッション
【シナリオの技術のことが見るだけでわかる、ミッション発令動画を作成せよ!田中!!】
ということで、「リトマス法」「葛藤」「カットバック」「シャレード」それぞれのわかりやすい例を、浅田講師を中心にみんなで考えました。
加えて、シナリオの技術を使ってどんな課題を書くかも考えなければいけません。これが想像以上に難航。45分で、ある程度書きやすくて、面白くなりやすいものを考えます。
中でも一番難しかったのがシャレード。
「セロハンテープ、セロハンテープ」と言っていたいので、私が急いで渡すと「え!? 使わないよ! シャレードの課題テーマを考えてたんだよ」。
(-_-)。。。
浅田講師なんて、10時半~15時半までシナリオ作家養成講座をやったあとに、19時近くまで残って「ああでもない、こうでもない」と考えてくれました。ここまでが、サマーセミナー一週間前くらい。ここから田中が映像作り。
そして金曜日。「完璧!」と思い、出張先の新井にメールで確認。
「おぉ!いいねぇ」という反応かと思いきや、
「ここの文字、小さいね」
(-_-)。。。
はい、田中、直します。
サマーセミナーで皆さんが「直し作業」をしたように、事務局もトライ&エラーを繰り返しました。
前日に生まれる『ミッションインポッシブル』感
サマーセミナー前日の土曜日です。
その週の月・火・木・金と出張だった新井が、朝から出社。なにやらサマーセミナー当日のオリエンテーション用のパンフをいじっています。齋藤、嫌な予感しかしません。
「オリエンテーションのチラシもさ、ミッション感出したいんだけど!変えてもいい?」
おぉ、新井が初めて自分自身にミッションを与えています。
ミッション
【当日のオリエンテーションから『ミッションインポッシブル』感のあるパンフにせよ!新井!!】
よし!自分でやってくれるなら、安心だ。そう思って、事務局みんな、自分の作業に没頭します。よし、よし。でもそれは読みが甘かった。甘すぎました。
「ねぇねぇ、『ミッションインポッシブル』なんだからさぁ、指令を出すはじめちゃんは『Mr.H』とかってした方が面白いよね」
「はぁ、そうですね~」
「だよね~だったらさぁ、受講生も呼び方変えたいよね」
「あぁ…だったら、エージェントとかですかね」
「おぉ!そうだ、エージェントだ!んじゃ、講師は工作員でさぁ、僕らは事務局じゃなくて当局って言うようにしようか」
加えて、セミナー最後に選出する、ゼミの中での最優秀作品賞のことを“グループエージェント賞”、さらにその中からナンバー1を選出する最優秀作品賞のことを“トップエージェント賞”と呼ぼうと。
「ならさぁ…」
齋藤、嫌な予感しかしません。新井、ご機嫌に話し始めます。
「ならさぁ、ねぇねぇ」
なんだろう、この次に出てくる言葉は、一体なんだろう…
「事務局の服さぁ、みんなおそろいの黒Tとかにした方がいいんじゃない?」
ガーン、出ました。前日いきなりのミッション。
ミッション【事務局は黒Tの方がいいから、無印良品あたりで購入せよ!青木!!】
青木、事務局全員のサイズを確認し、お店に在庫を確認。急きょ自転車で黒Tを調達に。やっとこさ帰ってくると…クロT確認するはずの新井が帰っちゃってた…。あぁ…。
そこまでしたら、講師も黒っぽい格好に統一して頂こう!となり、急遽お願いすると、あまりにも急すぎると大ブーイング…。急だったから、ちょっとバラバラ。あ、すみません…。
当日はまさに『ミッションインポッシブル』
45分で書いて、ゼミをする、これを繰り返す今年のサマーセミナー。45分で皆さん書けるかなという心配を実はしていましたが、書けるものです。
「今まで書くのにすごく時間かかってたけど、45分で5枚書けましたよ!」
「やればできるじゃん、追い込まれば書くじゃん!と思いました」
でも、3つ目のミッションを終えた後の皆さんの…いや、エージェントの顔は疲れ気味。その様子を見た新井が急遽、何か“元気づけ”ができないか!と、騒ぎ出しました。
そんなの、何も用意していません。
ミッション【なんか元気が出るサプライズを考えろ!そして、用意しろ!全員!!】
あわあわしながら、みんなで考えます。
「なんか、お菓子とか飲み物とかの差し入れは?」
「そういうことじゃないと思う」
青木の意見は、新井によって即、却下。
「なんかビデオメッセージとかは?」
田中「……いやさすがに」
そこで思いついたのが、シナリオ・センターの原稿用紙に書いて頂いている出身ライターのメッセージを、急きょカードに印刷してお渡しすることに!この時点で残り時間、30分。
ミッション【出身ライターのメッセージをカードにせよ!30分で!すみちゃん!!】
スキャンして、コピペして、トレースして、カードに印刷。そして、カード型にカット!この作業をするベテランスタッフに
「頑張って!ほら、すみちゃん、頑張って!」
と、代表しか呼ばないあだ名で応援をしだす新井。もはやMr.A。
そして、無事カードを配布!
お配りしたところ、見てください、この笑顔♪
喜んで頂けてよかった!
また、セミナー2日目は、シナリオ・センター出身で、テレビドラマ『私立探偵濱マイクシリーズ』の林海象監督にも急遽ご協力頂きました。こんな応援コメントも!
〇林監督:ドラマはどう動いてもいい。いろいろな“人生シナリオ”が書けます。そしてドラマは僕たちの想いを代弁してくれる。心を動かす道具。それを楽しんでください!
みなさん、大感激!
林監督、ありがとうございました!豪華でサプライズ感満載となった、当日急遽のミッションでした!!
当日最後まで、みなさんに楽しんでもらえるようミッション!
朝の10時から夜の10時まで、ご参加のみなさん、本当にお疲れさまでございました。ご参加の皆さんからは帰り際、「とにかく、すごーく楽しかったです!」と直接言って頂けました!皆さんの達成感に満ちたこのステキな笑顔!事務局一同、これが見たかった!ありがとうございます。
ミッションとは、言い換えれば「障害」。シナリオの主人公も、日常の自分たちも、障害を乗り越えてこその成長ですよね。だからこそ、サマーセミナーが終わっても、続けて下さい。
シナリオのミッション完遂を!