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これでスッキリ!人物の描き分け

上手く書きたい方にも、スランプを抜けたい方にも人物の描き分け

あなたが今、書いている物語。上手くいってますか?

もし上手くいってない、もしくは、もっとうまく書きたい!
としたら「シナリオの技術」で考え方を整理することをおすすめします。
なぜなら「シナリオの技術」は<どう>表現すれば見ている人に伝わるかを整理する<伝える技術>だからです。
もちろん<何>を書くかはみなさんの中にあるはず。でも<どう>書くかはロジックなのです。

今回はそんなお悩みを解決する技術、「人物の種類」についてお伝えします。
「人物の種類」を知ることで登場人物を「どう」立ち回らせて物語を描いていけばいいのか、
人物の描き分け方がわかります。なおこの技術は、

・登場人物がたくさん出てくる話を書きたい!
・登場人物が思ったように動いてくれない。
・主役より脇役の方が、いきいきしてしまっている・・・

という方にもおススメです。
さらにこのシナリオ技術は脚本だけでなく、プロになりた子さんのように小説、
または漫画原作・戯曲など他の媒体にも活かせる技術となります。

キャラクターの考え方

「人物の種類」は、

1. 円形人物(ラウンドキャラクター)
2.半円形人物(セミラウンドキャラクター)
3.扁平型人物(フラットキャラクター)

の3つとなります。
大きくこの3種類で人物を描き分けることで整理することができます。
では、この3つの人物の種類をどう描いていけばいいのか?をご説明します。

円形人物の描き方

円形人物とは主役のこと。公私どの面からも個性を描いていく人物です。
どのシーンを見ても個性が出ている必要があります。
どの面も描く、丸い球のようなイメージで描いていく主役を、円形人物といいます。

例えば、視聴率40%を超えた連続テレビドラマ『半沢直樹』。
主人公・半沢直樹は、東京中央銀行、自宅、クライアント先など、様々な面が見えるように描かれています。
中央銀行でも上司たちとのやりとりもあれば、及川光博演じる渡真利忍や滝藤賢一演じる近藤直弼の同僚とのやりとりもあります。主人公を多面的に描いていき、様々な主人公の思いや葛藤を描いていきます。

半円形人物とは

脇役の事です。イメージとして、円形人物をちょうど半分にして半月型に描いていくのが脇役です。
『半沢直樹』では、大阪国税局(のちに金融庁検査局)の黒崎駿一は、半沢直樹を執拗に苦しめる脇役です。
黒崎が完全に描かれるのはこの一面のみ。彼が自宅でテレビを見るシーンや、恋人と過ごす場面は描かれません。
もし、プライベートの顔まで描かれたとしたら、それは円形人物になってしまいます。
ちなみに香川照之演じる大和田常務は家で過ごすシーンがありますが、これはプライベートの側面というよりは、
会社でみせるキャラクター像と同じなのでセミラウンドの範疇になります。

扁平人物とは

扁平人物は、ある一点(状況)の時だけキャラクターを持つ人物です。
黒崎のとりまきやクライアント先の工場の作業員など…いわばエキストラです。
その職場なり、状況なりは完全ですが、それ以上は描きません。

人物を描き分けができると・・・

人物の描き分けができると、主人公は主役らしいキャラクターを引き出すことができ、
主役を活かすように脇役もたちまわらせることができます。
だから『半沢直樹』は沢山の人物を登場させても半沢直樹が主役として立っていますし、
脇役たちも半沢直樹のキャラクターを喰うことなく、主役の引き立てています。
『半沢直樹』のようにキャラクターが極端なドラマはもちろんのこと、
岡田惠和脚本の朝の連続テレビ小説「ひよっこ」も、人物の種類がしっかり描き分けられているのです。

登場人物を描く時、「キャラクターの履歴書を書け」言われます。
人物を深めるには大変良い方法ですが、ドラマは正味1時間、映画は2時間、
小説だと300ページのなかで一生を描く作品もあります。
それぞれのキャラクターのどの部分を描けばいいのか。人物に種類があることを理解しておけば、
書きたい世界をどのように描いていけばいいのか、整理しながら進めていけるのです。

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「シナリオの技術」には、脚本家になりたい方はもちろん、小説など違う媒体で書きたいという方も活かせる技術が沢山あります。

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