出身ライター・吉田玲子さんご来社
人気テレビアニメ『けいおん!』『ガールズ&パンツァー』のほか、昨年話題になった映画『聲の形』の脚本を手掛けられた出身ライター・吉田玲子さんが先日、『月刊シナリオ教室』の取材でお見えになりました。
吉田さんは、現在公開中の新作映画『夜明け告げるルーのうた』で、湯浅政明監督とともに脚本を担当されています。同作は、アニメーションの映画祭としては最も歴史のある「アヌシー国際アニメーション映画祭」で、長編部門グランプリ・クリスタル賞を受賞しています。
映画『夜明け告げるルーのうた』に関するエピソードのほか、脚本を書く上で必要なことについてもお聞き出来ました!『月刊シナリオ教室』より一足お先にコメントをご紹介します。
映画『夜明け告げるルーのうた』について&後輩の皆さんへ
〇吉田さん:
話の構造的には「影と日向」「陰と陽」「純真さと残酷さ」という相反することをテーマ的にも意識しました。登場キャラクターの人魚のルーが、初めて見た世界を恐れながらも「好き」というシーンは、湯浅監督もわたしも好きな箇所です。
湯浅監督ならではの独特なアニメーション表現が詰まった作品です。
個性的な絵作りをぜひご覧頂ければと思います。
【シナリオ・センター後輩の皆さんへ】
結構、ストイックで地道な仕事だと思っています(仕事はみんなそうかもしれないですけど)。
気持ちはわくわく、脳内は弾けさせつつ、忍耐強く粘り強く根気よく頑張ってください。
■You Tube
TOHO animation チャンネル『夜明け告げるルーのうた』予告映像より
愛情と情熱が何かを生み出す
取材では、吉田さんから貴重なお話を沢山お聞きできました。
なかでも、とても印象的だったのが、直筆サインにも書いてくださった
「いつも心に物語!愛情と情熱が何かを生み出す…と信じています」という言葉。
取材中も吉田さんは、「愛は知識を凌駕する」と仰っていました。
ドラマや映画を観ていると、「これ書くのに凄く調べたんだろうなぁ」と感じること、ありますよね。
研修科ゼミにおいても、後期カリキュラムでは「記者」「刑事」「医者」などの職業が課題テーマになりますので、調べないと書けないこともあるかと思います。
勿論、取材をしたり、きちんと調べることは凄く大切。
実際の現場を調べたり、取材するとドラマに厚み・深みがでますからね。
でも知識だけがあればいいわけじゃない。
吉田さんのこのコメントには、「これを書きたい!」という熱量・愛・尊敬があれば、それは知識を上回るのではないか、という想いが込められています。
ゼミの発表のときも、感じることありませんか?
「自分はこれを絶対に書きたい!」という熱量が伝わる20枚シナリオであれば、たとえ構成的に「ちょっと…」な部分があったとしても、聞いているこちら側にアツイものが伝わってきますよね。
そして、「これはこの人にしか書けないものだな」と感じますよね。
皆さん、脚本を書くとき、吉田さんのこの言葉を思い出してくださいね。
愛情と情熱が何かを生み出す、ですよ。
※映画『夜明け告げるルーのうた』の公式ホームページはこちらをご覧ください。
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