続けていくこと
シナリオ・センター代表の小林です。私の大好きな女子テニス界のレジェンド伊達公子さんが、ついに2度目の引退となりました。
最後の試合は、ランキング67位の24歳のクルニッチ選手に6-0、6-0で0-2惨敗で終わりました。
クルニッチ選手が、「伊達選手の引退試合とはわかっていたが、私はプレイヤーだから全力で戦った」と語っていらして、伊達さんも全力で戦ってくれたクルニッチ選手に感謝していました。スポーツ選手って、カッコいいなあとしみじみ思いました。
試合後のインタビュー時に、なんと虹が出て伊達さんのフィナーレを飾ってくれるという、ドラマでもありえないシーンが生まれました。(笑)
私と全く違ってどこまでも頑張り続ける伊達さんを、私は心から尊敬しています。
若いときの伊達選手は、世界4位に輝いても負けず嫌いなだけのつまらなそうなテニスでした。ですが、歳を経て再挑戦してからは、全力で立ち向かうのですがなかなか勝てないにもかかわらず、しんどいにもかかわらず、とても楽しそうでした。
「続ける」ということは、どんなことでも、並大抵のことではありません。
描き続けることもそうですね。 伊達さんのように一度は断念することもあるでしょう。
でも、やはり好きなことは辞めることができません。
いつだって、どんなに年月を経てもまた戻ってしまうものです。
今は、諦めたり、描けなかったりするあなたも、また描く日が来る気がします。
猫にゃんにゃん
この方は、止まることなく学生時代から描き続けています。シナリオも小説も。柏田講師です。
新しい時代小説がでました。
「時代小説 猫でござる(一)」(双葉文庫刊)
双葉社WEBマガジンで連載されていた「猫でござる~江戸にゃん草紙~」に新しい作品も入れての文庫化です。
連作なのですが、この構成がちょっと真似のできない形になっています。
「蚤取り屋お玉」「猫小僧成朗吉(にゃろきち)」「猫~」、それぞれ主役が違いますが、連作です。
すべてが絡み合って、関わって、ひとつの小説になっているのですね。
ちなみに猫好きの柏田さんらしく、「猫~」は猫視点で描かれています。 一番やさしい視点かも。先祖は猫?
花魁に飼われていた「あちきは猫でありんす」公家に飼われていた「まろは猫でおじゃる」侍に飼われていた「拙者は猫でござる」・・・、猫なんですけれど、ここで歴史上の色々な人が出てきて、微妙にからみついていき、なんだか事件の臭いも、人(猫?)情話も・・・教えない。(笑)
だって(一)とタイトルについているように、続きなのです。
一話完結の連ドラ時代劇、どこまで続きますやら。(一)はずるいです。(二)が早く読みたくなるような構成ですもの。
この小説のすごいところは、猫ニャンニャンのバリバリのエンタテイメントでありながら時代考証がしっかりしていること。 歴史上人物を巧みに配置して、物語に深みを出しているのです。
時代ものを得意とする猫好きの柏田講師ならではの作り方だと思います。
猫好きでない方も、お楽しみいただけます。