思わずほっこりしてしまうパッケージですが、実はこれ、生理用ナプキンです。
会社にはドラマのヒントが転がっている
ナプキンは女性にとって、とても身近でお付き合いの長い商品なのに、話題にするのは少し憚れたりします。でも、こんなにかわいいパッケージだとつい、お友達にも勧めたくなってしまいますね。しかもオーガニック・コットン100%なので、素材にこだわる方や敏感肌の方に喜ばれそうです。
こんな風に女子ゴゴコをくすぐる商品を日々開発しているのが、今日ご紹介するコットン・ラボさんという企業です。ビジネス・シナリオの「社内コミュニケーション研修」を導入いただいているご縁で、岡山社長と伊藤部長に事業内容やビジョンを色々とお伺いしました。ドラマのヒントがありそうですよ!
▲日々女子のココロを慮ってくださっている、岡山社長(右)と伊藤部長(左)。
―まず、御社の事業内容をお教えいただけますか?
岡山社長「私たちは、化粧用コットンの販売がメインの会社です。そういう企業は他にもありますが、大きな差別化ポイントは“オーガニック”にこだわりを持ちグループ企業の独自の技術を活かした商品開発です。その中で代表的な商品がオーガニックコットンパフです」
▲ふわふわでお肌に優しいオーガニックコットンパフ。気持ちいい~
岡山社長「あと、最近よく話題に取り上げていただいているのが、オーガニックコットンナプキンです。今までは主に、ドラッグストアに商品を置いてもらっていたのですが、最近ではコンビニやスーパー、ホームセンターなどでもお買い求めいただけるようになりました」
―(男性の口から急に“ナプキン”という言葉が出てドキドキしつつ)敏感肌の方に喜ばれそうですね?
岡山社長「はい、デリケートな部分ですので、女性が困られているところは色々おありだったのだろうと思いますね。大手メーカーさんの商品が並ぶ中、オーガニックということで目に留まり、使ってみたらよかったので、とリピーターになっていただける方が多く、嬉しいです」
―通常の製品は肌に合わなくて、布ナプキンを使われる方もいらっしゃると聞きます。
岡山社長「実は、布ナプキンを一度は使用した経験のある女性が8%もいらっしゃるそうです。ただ、やはり衛生面や使い勝手から、オーガニックコットンナプキンを選んでいただけているようです」
会社独自のキャラクターを活かす
―とても強い差別性ですね。
岡山社長「コットン・ラボ=オーガニック、ということを消費者、得意先に訴えていきたいと思っています。価格や機能を重視しているのが大手さんの製品だとすれば、我々は素材重視でやっていきたいな、と。今後世の中のニーズとしても、素材にこだわる方は増えていくと思いますし、オーガニックという要素を取り入れた他社商品もどんどん出てきていますから、先陣を切った企業として、強みを活かしていきたいですね」
―炭酸パックマスクも、売り場でよく見かけます。
伊藤部長「当社にしかできない製品・売り方を、ということで開発した商品です。炭酸・水素・ビタミンと3種類、毎年出してきました。これも、他社にはできない独自の技術でできたヒット商品です。
ちょうどインバウンドの波もあって、海外のお客様にも大変ご好評いただいて、認知度もあがりました」
▲水にぬらすだけで炭酸パックができる、と大人気。
―ちなみに、商品開発の際は社員のみなさんで実際に商品を試されるんですか?
伊藤部長「はい、いつもみんなで何度も試してみます。炭酸パックの場合、『これは痛いよ』とか、『もっと強くていいよ』など、意見を出し合って調整しました」
開発時のやり取りだけで、「20枚シナリオ」つくれてしまいそうな 炭酸パックマスクシリーズ についてはこちらから。
仕事のクオリティは、″ことば”で変わる
▲パチパチとした刺激がたまりません。お肌のトーンが明るくなります。
―ということは、会話が活性化すればするほど、商品やプロモーションのクオリティが高まりそうですね。
伊藤部長「そうなんです。でも当社は元々、社歴の違う社員が多くて、お互いに遠慮し合ったり、逆に相手の立場を慮らず意見を主張し過ぎたり、ということがあって、問題を感じていました。ひとりひとり、いい人間ではありますし、表面的にはうまくいっているように見えるだけに、社内コミュニケーションがもっと深いものになれば、もっと仕事のクオリティを上げられるように思ったんです」
なるほど、社員の方同士の会話に課題を感じられて、ビジネス・シナリオの「社内コミュニケーション研修」に興味を持ってくださったんですね。
確かに、日々の仕事を動かすのは会話や商談、プレゼンなどの“ことば”ですから、その質が仕事の質に比例するとも言えます。シナリオの胆も登場人物同士の会話ですから、シナリオの技術はビジネスにも効くという訳です。
身内だからこそうまくいかない社内調整。合意形成のコツは?
実際にビジネス・シナリオ研修を受講されてみた感想や変化をお伺いします。
第一印象は『この研修は普通とは違うぞ?』という感じ
―ビジネス・シナリオ研修にご興味をお持ちいただけたきっかけは、何だったんでしょうか?
伊藤部長「第一印象は、『これは普通とは違うぞ?』という感じで(笑)、心に引っかかりました」
―普通と違う(笑)
伊藤部長「はい、というのも、特にベテラン社員になると、よくあるタイプの研修だと『そんなのもう知ってるよ』と聞く耳を持たなくなってしまうケースが多いんです。社員に受けたいと思ってもらえないと身につかないので、聞いたことのない研修だからこそ興味を持ってもらえるのでは、と思いました」
―実際に導入してみようと思っていただけた決め手は何だったでしょうか。
伊藤部長「自分がやってみたい!という気持ちでしょうか(笑)でないと、社内も説得できませんし。シナリオを書くなんて経験がなかったので、やってみたいなあと」
岡山社長「彼が熱心にやりたいと言ってくれたから、じゃあやってみようかと」
▲いい会社にしたい!という想いがまぶしい、伊藤部長。ステキです。
―研修をやってみる前に、不安に思っていたことは?
伊藤部長「どの研修でも言えることですが、やってみないと分からないという不安はありました。正直、過去には社員からあまり評判のよくなかった研修もありましたので……研修は休日に開催することが多いので、休みをつぶしてまで参加してもらって、やってよかったと思ってもらえなかったら申し訳ない、という気持ちもありました」
―責任重大です(笑)実際受けていただいて、印象に残ったプログラムはありましたか?
伊藤部長「やはり、実際にシナリオを書くのが一番おもしろかったです。書くこと自体もそうですが、他の社員が書いたシナリオを聞いて、『彼は、実はロマンチストなんだな!』とか、『意外とお茶目』『妄想力たくましいな~』など、普段見えなかった素顔が垣間見えたので」
岡山社長「PR動画を考えたとき、女性社員の発想力が非常にユニークだったのが興味深かったです。こんなに個人差があるんやな~と。普段は『社員』という仮面をかぶっているから、キャラクターが見えるというのはコミュニケーション上とても貴重に思いました」
▲偶然出会った元恋人同士を題材にシナリオを書いてもらいました。筋書きはまさに十人十色!
シナリオだから共通言語が生まれる
―研修後、感じた変化などはありますか?
伊藤部長「『背景』『事情』『キャラクター』というシナリオワードが共通言語化しつつあります。社内だけでなく、営業の場面でも意識している社員もいますね。おもしろかったのは、定期的に行なっている昇給面談で、最初から最後までシナリオ技術をバッチリ駆使してプレゼンをした社員がいたことです(笑)その甲斐あってか、最終面接を一発合格しました。彼はもともと優秀な社員なんですが、早速活用してくれているな、とうれしかったですね」
―それはうれしいお話ですね。とはいえ、いい話だけではなく、課題もお感じかと思います。
伊藤部長「やはり、せっかく意識するようになったので、習慣化できるようにしていきたいですね。研修は継続していくにしても、次の研修の間まで、日常的にフォローできるしくみがあるといいなと思います。社員も受けてよかったとは言ってくれているから、100%身に付けられるようにしたい。使わないと、すぐ忘れてしまいますしね(笑)」
―おっしゃる通りですね。筋トレと一緒で、毎日やることで身につきますからね。今後、私たちも楽しく「自主練」できる方法をしっかり考えます。
岡山社長「当社は日ごろから、『提案営業』と言っていて、本来はお客様の課題をしっかり把握してから提案をしよう、というところですが、営業ツールを使って一方的に提案ばかりしがちなこともあるんですね。その点、今回の研修は『社内コミュニケーション』が課題でしたが、相手の背景と事情を掴む、というポイントは営業と同じなので、繰り返し使って実践で使えるようにしたいです。そのためにも、研修で行うワークショップでやったことに対するフィードバックがあるとよりいいかなと思います」
―自分たちでつくったシナリオのどこがよくて、どこが問題かが分かると、より実践で使えますものね。シナリオ・センターでは、生徒さんが書いてくれたシナリオはお預かりして添削しているので、そんな風にでもきめ細かくフィードバックしていけたらと思います。
ビジネス・シナリオ研修のすすめ
では最後に、どんな組織にしていきたいか、目指すビジョンをお聞かせいただけますか?
▲岡山社長の、ものづくりと社員への愛情をひしひしと感じました。
岡山社長「年齢や部署などの壁を超えて、社員同士が同じ目標に向かって本音で話し合える土壌を作りたいです。せっかくひとりひとりはいいアイディアを持っていても、会話のプロセスで遠慮や諦めがあると、最後に出てくる総意は妥協案になってしまいます。シナリオのおかげで、普段見えなかった社員の想像力が見えてきたので、アイディアを足し算、掛け算していって、ものづくりの強みをいかした、うちだけしかできない商品を開発・販売していけたらと思います」
どんな企業にも物語=ドラマがある
「風の中のスバル〜」
経営者の方のお話を伺うとき、私の脳内には必ず、中島みゆきさんの「地上の星」(NHK『プロジェクトX』主題歌)が流れます。どんな企業にも必ず、物語=ドラマがあり、そこに関わる人たちの葛藤や心意気に感動するからです。
ぜひ、積極的に企業の方のお話を伺うことをおススメします!
今回お話を伺ったコットン・ラボさんも、本当に真剣に、お客様と自社の社員を心底大事に考えていらっしゃいました。そもそも、直感的にシナリオに興味を持ってくださるということは、「相手の事を思う気持ち」がどれだけ大切かを本能で分かっていらっしゃるからかもしれません。
世の中の仕事がAIに取って代わられても、その大切さを知っている企業こそ生き残るのではないかと思います。
コットン・ラボ株式会社
コットン・ラボ株式会社 http://www.cotton-labo.co.jp/
私たちは「もっとコットンにできること」を追求し、お客様に心から喜んでいただける商品を提供できるように、日々活動をしています。
多様化するニーズに応えるため、多彩な商品・独創的な商品を取り揃えつつ、新たな商品を企画開発することでコットンの可能性を膨らましています。コットン・ラボ㈱は、コットンを通じて皆様の暮らしの中に「小さな心地よさ」をたくさん届けたいと思っています。
コットン・ラボ株式会社 本社・東京オフィス
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