主人公のキャラクターはラウンドで描く
こんにちは、エンゼル浅田です。あなたのシナリオをパラダイスに導きます。
主人公をラウンドキャラクターで描いていますか?
ラウンドキャラクターって何だか分からない人もいるかもしれません。一番分かりやすいのは藤田まことさんが演じた『はぐれ刑事純情派』の主人公・安浦吉之助です。
まず職場が描かれます。安浦は刑事です。警視庁山手中央警察署刑事課をはじめ捜査に関わるさまざまな場所での主人公の姿が描かれます。ここがドラマのメインになります。
しかし、刑事としての主人公だけが描かれているわけではありません。
たとえば、家庭。二人の娘と暮らす父親としての姿が描かれます。娘とのやりとりが刑事として事件解決のヒントになる時もありますが、ほとんどは関係ありません。
もう1つは行きつけの店。眞野あずささん演じるママがいるバーです。長いシーンではありませんが、毎回必ず描かれます。これも、まったくと言っていいほど事件や捜査とは関係がありません。
刑事ものとしてのストーリーと関係なくても家庭や行きつけの店での姿を描くことで、観客や視聴者に自分と同じように生活している身近さや、娘にやりこめられたり美人に鼻の下を伸ばしている主人公に親近感を感じてもらい感情移入しやすくなります。
このように、たとえば職場、家庭、行きつけの店といった生活を丸ごと描いているのがラウンドキャラクターです。
逆に『最高の離婚』はホームドラマでありラブストーリーですが、4人それぞれの職場も描かれています。
さらに瑛太さん演じる主人公と尾野真千子さん演じる主人公の妻は、生まれ育った実家も描かれていて、特に主人公の実家は金魚カフェを営んでおり行きつけの店の代わりになっています。