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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

ちょっと

絵本「すきも、きらいも」(文芸社刊)

小三治師匠

シナリオ・センター代表の小林です。昨日、大好きな柳家小三治師匠の落語を聴きに行ってきました。
小三治師匠は、落語はもとより枕の名人でもあり、何気ない間とぼそぼそと思い出したように話を持って行くところが私の琴線にふれて、身ぶるいするほど笑ってしまいます。
枕というのは、落語に入る前の観客を乗せるための前振りでもあり、それが四方山話であったりするのですが、小三治師匠の枕はここのところはご自分の頸椎手術の話です。この間お聞きした時は頸椎話で40分くらい(笑)、今回は10分ほどと短くその舞台に合わせています。でも、何度聴いても笑いが止まらないほど面白い。枕のうまい落語家は名人と言われますが、さすがです。
落語というのは一人で何役も演じるわけですが、小三治師匠の話術は本当に巧みで、八さん熊さんご隠居さんなどが目に浮かびます。
落語家の腕はもちろんですが、独りでたくさんの登場人物を演じられるのは、キャラクターがしっかりとできているから演じ分けられるのですね。
新井一は、落語が大好きで、落語大全集とかやまほど落語の本も読んでいましたが、自分でも映画で「落語野郎シリーズ」という落語家総動員の落語ネタの映画も作っていましたし、「居酒屋幽霊」「らくだ」など落語話で映画も作っていました。
柏田講師も落語好きですが、落語は何気なく古典を学べ、キャラクターの勉強になりますから、楽しみながらご利用されるといいかと思います。
一度も落語をお聴きになったことのない方は、一度寄席に行ってみてください。病みつきになります。

 

すきも、きらいも

作家集団のえんどうつばささんが、絵本を出版され、文を担当されました。
「すきも、きらいも」(文芸社刊) とっても素敵な絵本です。
あとがきでこうおっしゃっています。
『現代の人は光ばかり集めています。影を嫌うのは当たり前だけれど、光を集めるあまり、その影に心病む人もいる気がします。
雨が降らなければ、美しい虹の景色は見られません。
子どもたちには、「すき」と「きらい」の両方の気持ちを大切に集めてほしい。そんな願いを込めて、この本を書きました。「すきも、きらいも」両方』

この本には、好きと嫌いが描かれています。
雨がきらい、雨がすき。イヌがきらい、イヌがすき。ニンジンがきらい、ニンジンがすき。ハルくんがきらい、ミサちゃんがすき。 おこったときのママがきらい。おさけのんだときのパパがきらい。わるぐちいっているママがきらい。おおきいこえをだすパパがきらい。サッカーじょうずなおとうさんはすき。りょうりじょうずなおあかさんもすき。おしごとがんばっているパパがすき。やさしいママがだいすきだよ。

人はみな、二面性があります。だから魅力がうまれるのだよとシナリオの基礎技術でもお話しています。
人には好き嫌いがあります。でも、そのことを知っているかどうか、感じているかどうかがその人の器のような気がします。
人には、いいところも悪いところもあります、いいところばかりの人はいませんし、悪いところばかりの人もいません。
人は色々だから、すきもきらいも大事な気持ちです。
だから、みんな違ってみんないいように、ちゃんと人を見つめる目を子供のころからつけていたら、やさしい大人になりそうです。
えんどうつばささんの絵本、読んでいると知らないうちにやさしい気持ちになり、心がとっても安心になります。心が安心って?どんな表現なんだ(笑) と思われるかもしれませんが、そんな感じなんです。
あのね、他人(ひと)のことを思えるひとがすき。

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