創作を始める適正な年齢は?
何か新しいことを始めたい!と思った時に、頭をよぎる言葉があります。それは、年齢。
「こんな歳から始めてもねぇ…」
例えば、英語くらいちゃんと喋れるようになりたいなぁ~と思っていても、「いまさら…」とか「この歳だと、教室で浮くかも…」なんて思ってしまったりします。
創作も同じです。多くの方が、びっくりするくらい自分の年齢から始めるのは遅いと思っています。では、創作を始めるのに、適した年齢というのはあるのでしょうか?
結論から言うと、ない、と思います。
年齢的にムリか、誰かにアドバイスをもらってみる
シナリオ・センターが開催しているシナリオ講座を検討している方の声を例に、考えてみます。
10代後半の男子学生。
「僕みたいに経験値がなくても、シナリオ書けますかね?」
20代後半の男性。
「こんな年齢から始めて、ものになりますかね?」
30代前半の女性
「仕事とは違うことで、打ち込みたいんですが、30代の方っていますか?」
40代前半の女性
「子育てもちょっと落ち着いて、昼の時間ができたんですが、今さら身につきますか?」
60代中盤の男性
「年甲斐もなく、今までの経験を作品にできたらと…どうでしょうか?」
70代後半の女性
「ボケ防止になるかしら?若い人みたいに、書けるかわかんないけど」
もしも、この方たちが集まって座談会をしたら、どうなると思います。きっとお互いに、「今すぐ始めた方がいい」とアドバイスをしあうと思いませんか。創作は、いくつから始めても楽しめるはずです。
それぞれの年代にしか見えない景色がある
第45回創作ラジオドラマ大賞で審査員を務めた入山さと子さんが、ご自身の経験を基にこんなことをおっしゃっていました。
『私は自分が20代の半ばぐらいで賞をとってこの世界に入ったんです。そのときはやっぱり自分という人間ができていないのに脚本というのを書き始めて、なんだろう、地に足がついていないなというのを今更ながらに思い知りまして・・・
最終審査で人生の経験を積んできた方たちの作品を読ませて頂くと、本当にもう自分の人生が出来上がっていて、そこからやっぱり生まれてくるものが深いなということを思い知らされております。
私は脚本よりも人間修行のほうが後でしたので、そこから、経験しながらやっぱりそういう気持ちっていうのが後にきてなんとなく今まで続いてきているという感じです。
なので、皆さんにこれから今まで積み上げてきたものがあるので思う存分そちらを吐き出して頂きたいなと思います』
(第42回創作テレビドラマ大賞贈賞式にて)創作テレビドラマ大賞の受賞者と審査員のコメント
平均寿命を基に、24時間で換算すると…
人間の一生を、平均寿命を基に24時間で換算すると、60歳女性で13時過ぎ、60歳男性で14時過ぎだそうです。そうです。まだ陽は高い!可能性を眠らせるには、早いんだぜ!ってことです。
それに今は、「創作活動を始めよう!」と思ったら、情報だけであれば、いくらでも得ることができます。例えば、50歳から始めて「第14回テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞」で優秀賞受賞を受賞された方の話だって、読むことができます。「シナリオは経験を活かせる大人の学び」
クラシック音楽でプロになろうと思ったら、2歳、3歳から始める必要があるかもしれません。でも、そういった特殊な例をのぞいて、多くの創作は始める年齢に早い遅いはありません。しっかり学びたいと思えば、教室や講座はいくらでもあります。
まずは自分がやりたいかどうか、楽しめそうかどうか、シンプルに考えてみるといいと思います。
答えがYESなら、あとはやるべし!