主人公のキャラクターと職業
脚本を書くとき、主人公のキャラクターと職業を結びつけると、「なんか類型的だな…」って感じることありませんか?
シナリオ・センター創設者の新井一もこう言っています。
【人間性は職業にからませると、明瞭に出てきます。(中略)ここで特に注意しなければならないことは職業というと、どうしても人物がパターン化してしまうことです。(中略)お医者だと褌(ふんどし)医者だったり、小石川養成所の「赤ひげ先生」、弁護士は、利害を越えた正義漢型、といった型にはまりやすいものです】
<『シナリオの技術』(P144 Ⅶ第二教程の実習)>
では、型にはまらないためにはどうしたらいいのか?
この悩みを解決できるのが「Theミソ帳倶楽部 職業のひみつ」です!
「Theミソ帳倶楽部 職業のひみつ」では、どんな人が、どんな風に仕事をしているのかが分かります。
つまり、職業を通して、実際の「人間性=キャラクター」を知ることができます。
実際のキャラクターが分かると、その職業に対する凝り固まったイメージが払拭できるので、これまでの“型”にはまることもなくなりますよね。
今回のゲストは、フリージャーナリストの三宅勝久さん。
ナビゲーター役には、三宅さんと十年来の親交があり、また、以前「Theミソ帳倶楽部 週刊誌記者編」でお話しいただいた元・週刊誌記者の横浜大輔さんを迎え、色々なお話をお聞きしました。
このブログでは、その一部をお裾分け。ジャーナリストという職業を通して、三宅さんのキャラクターがよく分かるエピソードをご紹介します。
お金より、好奇心と出会い
〇横浜さん〈写真左〉:以前お会いしたとき、メガネのアームの部分にガムテープが巻かれてて、三宅さんに聞いたら「踏んづけて折れちゃったから補強した」と。で、3週間後にお会いしたら、まだガムテープメガネのままだった……。服装もいつも同じなので、今日みたいなジャケット姿、初めて見ましたよ(笑)。三宅さんは格好とかそういうこと、ほとんど気にしてないですよね。
〇三宅さん〈写真右〉:はい(笑)。
〇横浜さん:三宅さんには書きたいテーマがあって、そのテーマを深く取材した成果を雑誌やネット記事、単行本などで発表することで収入を得られています。出版不況が続く今の時代、原稿料メインで活動することはたいへんだと思いますが、流行や売れ線には飛びつかず、ジャーナリストとしての感性を大切にしながら自分の仕事をまっとうされている三宅さんの姿勢を見るたびに、「この人は本物のジャーナリストだな」って思います。
〇三宅さん:自分の経験ですが、お金のためにやろうとすると失敗するんですよ。
フリージャーナリストの日常は、毎日が“遊び”だと思ってます。遊びだと思って、常に自分の気持ちをリラックスさせておかないと、原動力の“好奇心と出会い”がうまくいかなくなる。
この2つが破たんしたら、仕事自体が破たんします。
リラックスしながら、「何か面白いことないかな」と身の回りを観察して、取材テーマを探して、発見し、調べていく。人に会って、現場を目撃して、調べて、実際に自分で体験する。体験は、これに勝る取材方法はないですよ。これが一生のうちどれだけできるかなぁって、考えますね。
「各職業ものの特質の研究」にも役立つ!
三宅さんは、テレビドラマによく出てくるような、とっつきにくいフリージャーナリストのキャラクターとは全然違いますよね。
シナリオ・センターの「Theミソ帳倶楽部 職業のひみつ」では、様々な職業のかたの、ここでしか聞けないお話が聞けます。
ここで得た情報は、研修科ゼミなら、「各職業ものの特質の研究」のための課題にも役立ちますよね。
「Theミソ帳倶楽部 職業のひみつ」で、主人公のキャラクターのストックを増やしていきましょう!
プロフィール
■三宅勝久(みやけ・かつひさ)
東京・杉並区在住のジャーナリスト。
最新刊は『税金万引きGメン』(若葉文庫・オンデマンド出版)。その他の著書、 『司法が凶器に変わるときー「東金女児殺害事件」の謎を追う』(同時代社)、『自衛隊員が泣いているー壊れゆく”兵士”の命と心』(花伝社)、『日本の奨学金はこれでいいのか』(共著・あけび書房)も好評発売中。
※最新刊『税金万引きGメン』については、こちらの若葉文庫サイトからご覧ください。
■横浜大輔(よこはま・だいすけ)
元、週刊誌記者。現在はノンフィクション専門の出版社「若葉文庫」の代表を務める。社名の「若葉」は、横浜さんの出身地である若葉区(千葉市)からの拝借とのこと。
ツイッター(https://twitter.com/Wakaba_Books)では、新刊案内や横浜さんの思いつきなどを発信中。【最新刊】『欠陥住宅の正体──住宅トラブルを未然に防ぐ29の基礎知識』(岩山健一[一級建築士]著/カバー・帯つき版:1600円+税/ペーパーバック版:1550円+税)がAmazonほかで発売中。
※書籍詳細はこちらからご覧ください。
※横浜大輔さんをゲストにお迎えしたTheミソ帳倶楽部 週刊誌記者編のブログ「記事の価値は国を動かすかどうかで決まる」はこちらからご覧ください。