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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

作品は自分のものだが他人が見るものだということ

川喜多映画記念館パンフレット

ウイークポイントは誰にだってある

シナリオ・センター代表の小林です。ウイークポイント講座が先週と今日の2回で行われていて、聞きかじって思ったことは、ウイークポイントって、面白いなあ、魅力になるなあと。
自分のウイークポイントはだれにもあるものですが、キチンとわかると、或る意味最強の武器にもなる可能性があると思うのです・・・要は、短所は長所の裏返しですから。
足りないところがわかれば、そこを足せばいい、足すだけじゃなくて掛け算に持っていけたら、俄然面白くなるはずです。
といっても、どうやって、具体的に掛け算するの?といわれるかもしれません。
でも、掛け算にする技術は、基礎講座でも、公募コンクールやプロット、ウイークポイント講座でもお教えしてきたのですが、具体的な形では教えられない、教えてはいけないところでもあります。
そこは作者が考えるところであって、教えてしまったら、その作者のものではなくなるからです。
先日も、個人面談を終えた講師が悩んでいました。
「具体的にここはこうしたらと言ってもまずいし、言わないとわかってもらえないこともあるし、アイデアを出してしまったら、オリジナリティを壊すし、でも、教えないと行き詰まったままだし・・・。指摘だけではなく、作者のオリジナリティをそこなわないようにアイデアとか例を出すのは、本当に難しい。ついつい、こうしたらと言いたくなっちゃうんですよね」と。
もし講師に指摘されたら、それはどういうことだろうとよくお訊きになって、自分の言葉で描いてみてください。それでも、詰まった時は講師におっしゃってくだされば、できうる限りのヒントを出してくれるかと思います。
ウィークポイント講座に出席された方は、来年飛躍できるように、自分のウイークポイントをしっかりと手の内に取り込んでみましょう。

名画からディテールを盗め

ウイークポイントをみつけるだけでなく、そこから飛躍するためには、客観的に作品を見る目を育てることが大切です。
育てると言っても、技術的なことはもう学ばれていますから、より感覚を研ぎ澄ますことが必要になってきます。
小説家の浅田次郎さんは、年間200冊くらいほかの方の小説を読まれるとか。
他人の本から学ばれることがいっぱいあるということです。
シナリオライターももちろん本を読むことはとても大事ですが、映像表現、ディテールの勉強としては、たくさんの映画を見る、ドラマを見ることをお勧めします。
できれば、名作・名画と呼ばれるものは見ておきたいです。
いつまでも語り継がれているものは必ず「なるほど!」というところがあることと、時代は経っても決して古くなっていないということです。
名画はDVDでも案外安くでていますが、やはりスクリーンで見てみたいと思われる方には、東京近辺では、新文芸坐とかギンレイホールとか横浜のジャック&ベティとか結構あるのですよ。
東京国立近代美術館フィルムセンター、鎌倉市川喜多映画記念館などは、安くみられ、名画特集を組んで見せてくれるのでちょっと留意しておくとよいかと思います。
センターにも月替わりでパンフレットなどを置いていますのでご利用ください。
たくさんたくさんご覧になって、ミソ帳をいっぱいにしてください。

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