新春もシナリオ
シナリオ・センター代表の小林です。14日日曜日は、132期シナリオ作家養成講座の説明会です。
2018年初春、幕開けのファースト講座はシナリオ作家養成講座からです。
講座開講のたびに身も心も新しい気持ちになるのですが、やはり新春はまた違った意味で、気持ちに変化があります。
年を重ねるということでしょうか。
今年で48回目の新春を迎えたシナリオ・センター。オリンピックの年には創立50周年を迎えます。
世界の未来予想はなかなか厳しいものがありますが、創作に携わると、未来を大きく広げていくことができます。
創作に携わることの醍醐味というのは、どんな環境でも、自分の世界を持てるということです。
そんな創作の素晴らしさを、たくさんの方に味わってもらいたいと願って生まれたのがシナリオ・センターです。
「シナリオを描く」面白さ、創作の醍醐味を十二分に味わっていただきたい。味わい尽くしていただけるようシナリオ・センターは頑張ります。
道徳って
シナリオ・センターの理念は「日本中の人にシナリオを描いてもらいたい」
シナリオっていうとあまりよくわからないという方も多いでしょう。
「ストーリーを創るの?」とよく聞かれます。セリフは役者さんが勝手に言っていると思っていらっしゃる方もまだまだ少なくありません。
マイナーなシナリオより、小説やエッセイの方が誰でも書けてわかりやすいじゃないと思っていらっしゃる方も多いでしょう。
それでも日本中の人にあえて「シナリオ」を描いてもらいたいと思うのは、シナリオを教えているからだけではありません。
シナリオの書き方というものが、とても簡単に俯瞰でものを見ることができる技術だからです。
シナリオを描くには、まずこんなことを書きたいというテーマを考えます。
そのテーマをみんなにわかってもらうには、どんな人を登場させたらよいかを考えます。
例えば10人の登場人物がでてくるとしたら、10人10色、一人一人の育ち方や性格や考え方やあらゆることがみーんな違います。
一人として同じ人はいません。
その全く違う10人がぶつかり合いながら、ときには愛し合ったり、喧嘩したり、別れたり、様々な事件・事情の中で絡み合って創られるのがドラマです。
そう、もうおわかりかと思います。 10人の登場人物、ひとりひとりがどんな人かを考えるということは、他人に思いを馳せるということです。
シナリオを描くことで、自然と他人への想像力が生まれてくるのがシナリオなのです。
シナリオ・センターでは、子供たちにシナリオをお教えさせていただいています。
自分の心で想い、頭で考え、伝える言葉を持つこと、シナリオを描くということで自然とできるようになるからです。
私たちは、決してこうした方がいいとはいいません。子どもたちが自分で考え表現できるように、ファシリテーターとして促していくだけです。
昨今、道徳教育のあり方が、怪しい方向へと動いています。
正解のないことに、点数をつけようもないことに点数をつけようと言い出しているようです。
一人一人がちゃんと自分で考え、その考えをきちんと言える社会であるために、シナリオを通して、きちんと声を上げ、見守っていきたいと思います。