命日
シナリオ・センター小林です。今日2月6日は森治美さんの命日、1周忌です。あっという間の1年でした。
2月6日の夜中、森治美の携帯から電話が鳴りました。
それに気がついたのは、時が回って午前2時半、さすがにこの時間に病室に電話はできないなと思いました。
なんだかひどく胸騒ぎ。
実は、前日5日にお見舞いに行く約束をしていたのですが、私が風邪気味だったので病人にうつしてはと取りやめたのでした。
まんじりともせず朝を待って、電話をすると、ご主人がでられて「14日、芝居の千秋楽が終わったらみんなに会えるようにする」とのお話。
腑に落ちないまま、森治美の最後の芝居になってしまった「記憶のパズル」を観に行き、終演後、俳優座の路地奥にご主人に連れ込まれ「芝居が終わるまで誰にも言わないで。14日みんなに伝えるから」と。
夜中の電話以来、本当は気がついていたけど、気がつきたくなかったことがそこに厳然とありました。
シナリオ・センターで毎年「オーディオドラマ講座」を受け持ってくださっていました。
会場はいつも、めちゃ暑がりの森治美さんに合わせて冷房全開。
お知らせの注意書きに「必ずはおりものをお持ちください」と書かなければならないほど。(笑)
マイクを使わずに大ホールで大声講義。 誰よりも受講生が可愛くてかわいくて、暑がりがより熱く燃え、まじめな性、愛されました。
昨11月に森治美のオーデイオドラマ講座は開講されるはずでした。受講生のためにあえて冷房がいらない11月にしたのです。肺がんステージⅣだとわかっていたけれど、私も森治美自身もまだまだ死なないと信じていましたから。
森治美の大好きだった言葉「才能とは長い辛抱である」
音ナイトでラジオドラマに親しむ
森治美さんのラジオドラマを聴きながら彼女を偲びたいと思います。
でも、一番大事なのは、森治美を偲ぶことだけではなく、彼女がみんなに心から伝えたかったラジオドラマの面白さ、魅力を感じてもらうことだと思います。
「音ナイト」2月26日(月)夜19:00~20:30
ラジオドラマは、映像とまた違ってパーソナルな関係で語りかけてきます。
みんなで聴くというよりは、パーソナルな気分で、大人の雰囲気で聴けた方がラジオドラマには似合うような気がします。
そこで、会場はいつものシナリオ・センター3階ホールですが、蛍光灯の明かりを落として、ちょっとだけオトナの雰囲気の中でラジオドラマを流すことにしました。
揺らめくスタンドライトの明かりだけで、静かにラジオドラマを楽しむ夕べです。
参加費は500円。
みんなで聴きたい森治美作品は、青春アドベンチャー不思議屋百貨店より「贈り物」「シェフ」
FMシアター「鬼になりたややさしい鬼に」(名古屋局制作)をお送りする予定です。
ご参加の方には、森治美戯曲集「じ・て・ん・しゃ」「暦の中の電話」をプレゼントします。
ラジオドラマを聴いてみたい方、森治美を偲びたい方、ラジオドラマ初めての方、みんなでご一緒に「音ナイト」を楽しみましょう。