脚本家になるには、どんな方法があるのか
脚本家になるには、どんな方法で技術を身につければいいのでしょうか?脚本家・シナリオライターを目指す人にとっては素朴な疑問だと思います。新井一の著書『シナリオの基礎技術』に紹介されている5つの方法をご紹介します。
①師匠について、脚本家になる
時代的には古い方法かもしれませんが、有名な脚本家の家に住込み、あるいは通って、師匠から教わる方法です。師匠のシナリオライターとしては、教えるのが目的ではなく、自分の手伝いとして出入りを許すわけですから、初歩から手を取って脚本の書き方から教育はしないものです。
師匠の脚本家の書きなぐった原稿を清書したりします。そうしたことによって、原稿用紙への書き方を自然に叩き込まれます。
パソコンが当たり前の現代では、もはやあり得ない勉強法かもしれません。
②独学で、シナリオライターになる
脚本家に弟子入りするのではなく、脚本を自分一人で勉強しようという90%の人達のコースです。仲間と映画論やドラマ論に興じます。いわゆる映画青年タイプです。実作派もいます。脚本を文献的に分析し研究するタイプです。この名作は一体どういう構成になっているのか、分類しノートをとります。
現代では、SNS上がそういった場になっているかもしれません。
③業界からの横すべりで、脚本家に
映画界テレビ界に入る人は、皆映画なりテレビなりが好きで入った人が多いわけです。制作部門以外の仕事をしながら、脚本家になるパターンです。なぜ脚本なのかというと、創作能力を認められるのに一番適しているのが脚本だからです。
実際、制作以外に所属していた方が、シナリオ・センターで技術を学んで脚本家になるというパターンは少なくありません。やはり、ディレクターや現場に近いというメリットがあるのかもしれません。
④他業界からのよこすべりで、脚本家になる
劇作家だとか小説家から、シナリオを誘われているうちにシナリオ専門になってしまう人達です。現在、映画やテレビドラマのシナリオも書かれている脚本家の中には、こういう経歴の方は少なくありません。
ここまで既成の脚本家の世に出るまでのコースを幾通りか書いてきました。これらは脚本家になるためのコースであり、いかにして実力をつけるかについては縁が薄いようです。というのは、そうしたコースを踏んでいるうちに何となく身につけてしまったからでしょう。
⑤自己診断による勉強法で、脚本家になる
20枚のシナリオでいいので、シナリオを書き続ける方法です。20枚のシナリオでも、起承転結の構成から、セリフの技術、キャラクターを魅力的にする技術などあらゆる実験ができます。
もちろん、20枚のシナリオをいくら書いたからと言って、脚本家として進歩するわけでありません。ですから、そのシナリオを同僚でも恋人でも、奥さんにでも批判してもらうのです。
他人の眼から見てどう感じたか、どうつまらなかったかを受け入れて、次の作品に取り掛かれば、さらにもう一歩向上します。これを毎週一本と決めて、52週、一年間やり通すことができれば、大変な実力がつきます。
ただし、他人の眼から見てもらう場合は、その人の思想なり考えかたなり、趣味嗜好が出てきます。悪意はなくても不正確の場合も往々にしてあります。
医者と弁護士に上手い、下手が命にかかわるように、あなたの脚本の命とり的批評では困ります。『シナリオの基礎技術』Ⅸ章のシナリオ診断学によって、一つ一つ欠陥を除去していけばいいと思います。
【引用:新井一著『シナリオの基礎技術』329-334】
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