映画『リバースダイアリー』
――STORY――
小説家を志すもゴーストライターをしている白石理人が、少し風変わりな女優志望の女性、本田沙紀と出会う。白石は彼女の日記から、その出会いが偶然ではなかったことを知る。ある飛行機事故によって結び付けられた2人はやがて、互いに影響を与え合いながら、偽りなき自分と向き合い始める……。
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「誰が観ても面白いエンターテインメントにしようと意識して書いています」と話すのは、映画『リバースダイアリー』の脚本・製作・監督・編集を手掛けたシナリオ・センター出身の映画作家・園田新さん。こういった想いを込めて手掛けた同作はいま、国内外の映画祭で高い評価を受けています。
「London Film Awards」(イギリス)最優秀作品賞(長編部門)
「SOMA Film Festival」(アメリカ)最優秀脚本賞
「Mediterranean Film Festival 」(フランス)審査員特別賞
「International Independent Film Awards」(アメリカ)プラチナアワード
「Asian International Film Festival」2nd Best Film
「Utah Film Festival」(アメリカ)正式招待
「Nice International Film Festival」(フランス)正式招待
「映像グランプリ」若獅子賞
「四万十映画祭」優秀賞
「新人監督映画祭」正式招待
「4K徳島国際映画祭」正式招待
「茅ヶ崎映画祭」正式招待。
製作の経緯などの詳細は『月刊シナリオ教室』で掲載予定ですが、それに先駆けてコメントをいただきました。『リバースダイアリー』の見どころ/製作中のエピソード/賞をとること、などをご紹介!
Q『リバースダイアリー』の見どころを教えてください。
試写での感想や映画祭のレビューなどから、「良く練られた脚本」と「映像美」というのがこの作品の売りなのだと判りました。
脚本の構成上、同じシーンが複数回出てくるのですが、そのたびに大きく印象が変化するところや、それまで信じていた世界がひっくり返るような面白さを楽しんで欲しいと思います。
また、ハリウッドで活躍するカメラマンが最新の4Kカメラで撮影した、映像美が際立つ作品に仕上がっています。
一番好きなシーンは、ヒロインが海で過去の恋人と再会するシーンです。天候にも助けられて、二度と撮れないような幻想的な映像に仕上がりました。是非、劇場の大きなスクリーンで体感して欲しいです。
Q思い出に残る製作中のエピソード、教えてください。
撮影監督がアメリカ人だったので、日本語で書いた脚本を英訳しました。日本語では曖昧だったニュアンスが、英語だとよりはっきりと感じられたり、作品のテーマが明確になった気がしました。
また、脚本についての質問を英語で説明しようとすると、よりシンプルに物事を伝える必要が生じ、それが自分の中で改めて脚本を整理することに繋がりました。
誰が観ても面白いエンターテインメントにしようと意識して書いています。日本映画にありがちな狭い世界の話ではなく、低予算でもスケール感のあるストーリー展開を心がけています。観てくれる人を作品の世界に引き込むために、キャラクターの動きの中で、物語が進行していくように気をつけています。
Q『リバースダイアリー』は国内・外でたくさん賞を受賞されています。賞をとることはどのように捉えていますか?
審査員も1人のお客さんとして、作品を気に入ってくれたことに対して嬉しく思います。
賞をいただくことはもちろん光栄ですが、自分の作る映画のクオリティが国際的に競争力のあるものなのか、海外の人にもちゃんと響く普遍性があるのか、といったことを図る指針として捉えています。
また受賞歴が増えることで、作品がより多くの方に観てもらえるキッカケになったり、次の作品を作りやすくなるような後押しになれば、さらに嬉しいです。
シナリオ・センターの後輩にひとこと、お願いいたします!
脚本執筆も映画づくりも、最初の一歩を踏み出すことが一番のハードルです。
どうしてもやらない理由を考えて尻込みしてしまう。でも恐れずに一歩を踏み出すと、周りの世界が全く違って見えてきて、自分を助けてくれる人が出てきたりもします。
どんな時でも自分の現状を変えられるのは、自分自身の勇気と行動力しかないと思います。結果がでない時に地道な努力をできる人だけが、成功を手に出来ると信じています。
誰かと比べたり、思うようにならない現状に落ち込む暇があるなら、とにかく今やれることから着実に動くことが大切だと思います。
※「リバースダイアリー」公式サイトはこちらからご覧ください。
※そのほか脚本家・小説家・映画監督の出身生コメントはこちらから。
シナリオ・センター出身の脚本家・小説家・映画監督の方々のコメント記事一覧『脚本家・小説家コメント記事一覧/脚本や小説を書くとは』をぜひご覧ください。