「きっと私みたいに18年間も脚本のコンクールに携わっている、色んな意味での“ツワモノ”は、まずいないと思います」と話すのは、シナリオ・センター出身の伊藤竜也さん。
これまで、ヤングジャンプ原作大賞で大賞を受賞されたりと、いろいろなコンクールでの受賞経験をおもちです。そして今回、『ぼっちのエース』という作品で第1回WOWOW新人シナリオ大賞の優秀賞を受賞されました。
なお、「第1回WOWOW新人シナリオ大賞」は応募総数399編。優秀賞は伊藤さんの作品を含む3編が選出されました。
選考委員を務めた脚本家・前川洋一氏は、『ぼっちのエース』について、
【一風変わったスポーツ青春物語で、構成、セリフなど、完成度が高いと感じました。甲子園の感動を、放課後の校庭というありきたりな日常に強引に持ってきて、描ききった力業に感心しました】とコメントされています。
内容が気になりますよね。
『ぼっちのエース』のシナリオは、6月末発行の『月刊シナリオ教室』(7月号)に、受賞インタビューとともに掲載予定ですので、ぜひご覧ください。
それに先駆けて、伊藤さんのコメントをご紹介。
Q受賞された今のお気持ちを
〇伊藤さん:「やっとだよ」というのが正直な感想です。
すべては私の不甲斐なさの一言につきますが、周りの人達の応援や励ましもありシナリオに携わりつづけて今年で18年目です。
志は今もブレズにテレビドラマの脚本家志望です。ありがたいことにコレまで数々のコンクールでの受賞や脚本関係のお仕事を戴いてこられましたが、テレビ局主催のコンクールとしては今回が初タイトルでした。
「継続は力なり」と言いますが、私の経歴や年齢を考えますと、ヒトによっては失笑もので呆れる年数だとも思いますw
それでも物語が大好きですし、ここまで携わって生きてきたら私の人生に不可欠な存在です。(ちょっと大袈裟ですがw)
受賞は勿論、嬉しいですし大変光栄なことですので、賞の名に恥じぬようにこれからも鋭意努力し続けようと思っています。
きっとこれまでのがんばりに”物語の神様”がご褒美をくれたのだと思います。
・・・いや。すぐに自堕落に陥り、凹み癖のある私に、コレからも書き続けるように人参をぶらさげてくれたのかもしれませんね。
Q受賞前と受賞後で、何か変化したことはありますか?
〇伊藤さん:自分としては、受賞はシナリオライターとしての“スタートラインに立つ権利を戴けた”に過ぎないと思っています。
そして表彰式が終わったと同時に、スターターピストルは鳴っているので、どのように今回の受賞で用意されたコースをどのようにして、どう泳ぐのか・・・それは自分の努力や決断次第だと思っております。
また、このひとコースに滞在できる時間は”1年間”しかありません。(来年には新しい受賞者が出てくるわけですからね)
このまま綺麗に泳ぎ切れるとは思っていません。泥臭くてもいい、不格好な泳ぎでも何かしら結果を残せれば、また次のコースで泳げることができるのだと思っております。脚本家を志すのはその繰り返しなのだと思っています。
Qコンクール受賞を目指す“後輩”に一言お願いいたします
〇伊藤さん:きっと私みたいに18年間も脚本のコンクールに携わっている、色んな意味での“ツワモノ”は、まずいないと思います(苦笑)
努力し続ければ必ず道は開けますと私自身が証明しておりますので、挫けそうな時は、どうぞ私を思い出して笑ってください。
コンクールを受賞する道はシナリオ・センターで必ず習得できると思います。それと1人でも多くの方に自分の作品を読んで貰うことをお勧めします!(友人、恋人、家族誰でもいいのです)何物にもまさる一番の勉強方法です。頑張ってください。
※関連ブログも一緒にどうぞ↓
【「自分を信じて書き続ける」第1回WOWOW新人シナリオ大賞受賞・圓岡由紀恵さん】はこちらからご覧ください。
※伊藤さんに続け!脚本コンクールいろいろあります。
こちらのブログ「主なシナリオ公募コンクール・脚本賞一覧」で、どんなコンクールがあるのかチェックしてみてください!