ベトナムで人気の日本のコンテンツって?
日本の漫画は、ベトナムでどれだけ人気なのか?
ちょーピンポイントなイベントに、シナリオ・センターの新井、行ってきました。
このイベントは、ベトナムで日本のマンガの翻訳者として活躍しているリエンさんがお話ししてくださる『ベトナム女子が語る! 2018年ベトナムのリアル』。主催は、大学の先輩が働く株式会社クリスクさん。
リエンさんのすごさについては、こちら>>「東大留学経験も! ベトナム人女性スタッフ・リエンさんに聞く 日本の話・仕事の話」
個人的な話ですが、最近、縁あってベトナムに興味深々なのです。
家の近くに美味しいベトナム料理屋さんがあり、月に2,3回通ううちに、気づいたら家族ぐるみの付き合いに。
でも、行ったことのないベトナム。
いつか行きたい!そして、どうせなら、経費で行きたい。だったら、仕事にしなくてはいけないではないか…と、やんわり思っていたので、いい機会。
ベトナムで、日本のコンテンツはどう受け入れられているのか、探ってきました。
※画像は、株式会社クリスクさんのイベントで使用されていたものです。
ベトナムって、どんなイメージ?
ベトナムって、どんなイメージ?
冒頭に、株式会社クリスクの白似田さんが参加者の方に聞いています。
(ちなみに、白似田さんことしらにーは、私の尊敬する大学の先輩です!)
「ベトナム料理屋に、行ったことある方?」
手があまり上がりません。
「では、タイ理屋に行ったことある方?」
半分以上、手が上がります。
たしかに、ベトナム料理よりも、タイ料理のほうが身近に感じます。
ベトナムのこと、あまり知らない。しらにー、いい問いかけです。さすが、先輩!
ベトナムでは5年で約4.5倍の日本のテレビ番組が放送
ベトナムでの、日本のコンテンツについて、リエンさんがお話ししてくれます。
なんでも、5年で約4.5倍の日本のテレビ番組が放送されているそうです。
その内訳も書いてくれている図が、こちら▼
アニメが一番多いそうです。その次が、ドラマ。やはり、日本のコンテンツの中ではアニメが根強い人気みたいです!
ちょっと、見にくいですが、ベトナムで放送された日本テレビの視聴率Top5。▼
「ドラえもん 映画」
「名探偵コナン」
「ドラえもん」
「ゲゲゲの女房」
「烈車戦隊トッキュウジャー」
リエンさんによると、ドラえもんの映画「STAND BY ME ドラえもん」は、ベトナムでも大ヒット。リエンさんも「観ました!」と笑顔でおっしゃっていました。リエンさんが、初めて触れた日本のアニメは、セーラームーンだったそうです。
シナリオ・センターとしては、我らが先輩ライター山本むつみさんの「ゲゲゲの女房」がランクインしているのが、嬉しい限り!!
ですが、懇親会で、お話しした海外向けの番組制作などをしているプロデューサーの方によると、日本のドラマはそこまで人気はないとか。残念。韓流ドラマに、押されているそうです。
日本のコンテンツも、国内だけではなく海外に展開できるようような仕組みがほしいですね。別の勉強会で聞きかじった話ですが、どうも、日本の1クール10話という考え方は、海外向きではないようです。
ベトナムのマンガ事情
日本のマンガ、席巻しております!
韓国のマンガは、まだまだシェア的には多くはないけれど、増えてきているとか。やはり、韓流の勢いはマンガにもあるようです。
▼シェアの図
ベトナムでの人気作品と、日本での人気作品は、結構近い感じがします。
個人的には「キングダム」とか「ゴールデンカムイ」とかも、ベトナム進出してほしい。
リエンさんは、人気漫画「HUNTER×HUNTER」のベトナム版の翻訳をしています!すごい!!
▼ヒット作品の一例
日本語からベトナム語に翻訳する際の難しさは、「主語」なのだとか。
日本語は、主語を明確に表記しなくても意味が通じます。というか、いちいち主語を表記されたらジャマくさくさえ感じます。
ですが、ベトナム語は違うそうです。主語、ちゃんと表記します。中国語や英語などと同じです。そのため、ファンの方などが独自に翻訳したバージョンなどの場合、往々にして主語が間違っていることがあるのだとか…
言われてみれば、「なるほど!」と思います。
リエンさんに聞いた日本のイメージ
懇親会にも参加して、リエンさん色々とざっくばらんにお話しすることができました。
「『ちびまる子ちゃん』とかって、知ってる?」と聞くと、
「もちろん!」と。
「私の世代で、観ていない人はいないと思う。
『ちびまる子ちゃん』を見て、日本の家って、こんな感じなんだぁ~とか、学校ってこんな感じなんだぁ~とおもってました」
と、なると「サザエさん」も人気なのかしら、となんとなく思うもの。
「『サザエさん』は、う~ん……あまり、よくわからないです」
と、結構、そっけない返事が…
その違いはどこにあるのか。なぜだ?なぜなんだ…興味が湧きますが、今回は謎のまま。
リエンさん個人が好きな映画は、黒澤作品だとか。
特に「生きる」が好きだそうです。28歳のベトナム女子、なかなか、渋いです。
リエンさんのお母さんは、なぜ娘が日本の白黒映画を観ているのか、理解できなかったそうです。
ベトナムにもシナリオの技術を輸出できないものかしら
シナリオ・センターも2020年には、50周年を迎えます。
となると、なんか新しい動きもしていきたいものです。その一つに、ベトナムへの進出なんてどうかな、と。
どうせ日本の夏が暑いなら海外で過ごしたい。って、だけですけど。アジアについてわかんないことは、尊敬する先輩しらにーが働く株式会社クリスクさんに聞いてみればよさそうですし。
「日本中の人にシナリオを書いてもらい」という一億総シナリオライター化から始まったシナリオ・センターが、「世界中の人に~」とたわごとを言い出す日も近いかもしれません。
シナリオ・センターの新井でした。
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シナリオ・センターは、ジェームス三木さん、内館牧子さん、赤川次郎さん、鈴木光司さんなど600名以上の脚本家、小説家を業界一輩出した学校です。連ドラの約7割はシナリオ・センターの出身ライターです。
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