いつでもゼミナール
シナリオ・センター代表の小林です。台風は、またまた大きな被害をもたらしつつ通り過ぎて行こうとしています。
マンションの屋上がはがれたり、風力発電の柱が倒れたりとびっくりすることも多く、強風と大雨の被害に、本当に今年はどうなっているのかと。
国は、国民のほとんどが必要ないというものばかりにお金をつぎ込むのではなく、早急に大切な国民のために、ふんだんにお金をつぎ込んで元の生活ができるようにして欲しいです。
シナリオ・センターのゼミナール教室では、初めての試みを行っています。
8月は夏休みがあるので、授業はどのクラスも通常月3回通学で、1回は作品提出のみとなっています。
今回、8月だからこそ、夏だからこそ、もっと学びたいという声にお応えして、「いつでもチケット」を創りました。
この「いつでもチケット」は、8月中なら、いつでも他のクラスで学べるというものです。
ご自分のゼミではないところに参加するのは、ちょっとドキドキですが、いつもと違う仲間、初めての講師との出会いは、いつもと違った視点でみてもらえるのでとても新鮮で刺激的です。
現在、好評で多くの方が御利用になっていますが、まだご利用されていない方は、29日までですので急いでご予約下さい。
きっと秋に向けの新たな構想ヒントが生まれてくると思います。
媒体の違い
先日、久しぶりに戯曲を読みました。
シナリオと似て非なるものとは本当だなあとしみじみ思いました。
戯曲はセリフ、映像はト書なのだということを久々に実感しました。
もちろん、ドラマを演じるという意味ではやっていることは一緒なのですが、見せ方が違うのです。
その媒体の特色をちゃんと掴んでシナリオ(戯曲)を描かないと、観客、視聴者の心をつかめないのだと思います。
前に、映画監督さんが初めて演出された舞台を観に行ったことがあります。
このお話のカギを握っているのは、一枚の机の引き出しに入っているハガキでした。
主役の役者さんは、時々引出しからハガキを出してみつめます。誰かが入ってくると、慌てて隠します。
前列の観客は、はがきを見ていることはわかります。とはいえ、前列でもはがきだと認識できたかはちょっと定かではありません。後列の観客はまったくわかりません。
うまい役者さんなので、何かを出して見たり隠したりしていることはわかるので、何かあるのだなというのはわかりますが、メモ用紙なのか、ハガキなのか、写真なのか・・・セリフで言わない限り分からないのです。
ですが、映画監督はアップのイメージで観客全員がわかると思い込んでいらしたようです。
反対に、映像は、アップだけでなく小道具やシャレードや色々な技法が使って、映像で見せることですべてがわかるのですから、説明は入りません。
むしろ、セリフでくどくど説明すると、へたくそといわれるわけです。
それぞれの特色を活かして、表現し、感情に訴えていく、戯曲、映画・ドラマシナリオ、オーデイオドラマシナリオなど似て非なるものは、どれだけその媒体の持つ特色を上手く使うかが勝負になっていきます。
映画監督さんの例のように、案外わかっているようで、書いている時は忘れてしまいがちです。
ちょっと心に留めながら、様々な媒体にチャレンジしてみてください。